木戸克彦2軍監督が今季限りでの退団を表明した。
球団は2軍チーフコーチのポストを用意して前日まで慰留に努めたが、
決意は変わらず。
この日、鳴尾浜での秋季練習後に「自分を見直すいい機会だと思った」と
退団の理由を説明した。
(ニッカン)
練習終了後、2軍の選手、スタッフ全員を外野に集めて退団を報告した。
「野球と相思相愛なら、努力すれば野球でメシが食えるようになる」。
別れの言葉も1軍を目指す若手へのハッパだった。
話しながら感極まって目頭を押え、男泣きした。
約2分の訓示が終わると3度、宙を舞った。
今季ウエスタンを制覇したが、優勝を争っていた1軍に配慮して胴上げを
断っていた。
知らされていなかったセレモニーに、木戸2軍監督は「俺が教えてないこ
とをするんやから潮時やな」と照れ笑いを浮かべた。
後任の2軍監督に就く島野1軍総合コーチには「選手が心配だったけど、
島野さんが来ることで心配は吹っ飛んだ」と話した。
常勝軍団となりつつある阪神を、親会社の電車に例えて「レールや枕木、
砂利になった人間のことを忘れちゃあかん」とも。
プロ入り後23年間、着続けたタテジマのユニホームを脱ぎ、今後は評論
家として活動する意向だ。

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