制作仕事と生活の共同の場に最新式掃除機の導入を考えた。周りにルンバを使い出してる友人が増えて、見ていてこれは自分の環境にもいいかもしれないと思ったのだ。値段は仕事のための経費だと考えれば、まあ高いがしようがないと思うことにした。ルンバか、ちょっと待てよ、自分の環境は制作のための備品や資料が机に限らず床にまでも転がっている。掃除の際には当然整頓してから始めるにしても、相当難儀かも。それならルンバよりもダイソンにしよう、値段も同じくらいだし手動とはいえ小回りが利く方が適応力が高そうだ。
よーく考え悩み、さていよいよ購入か、と思ってた矢先にひとつの話しを聞かされた。
近所の照ちゃんが最近買った帚の話し。今まで見たことの無いような細かいチリまで掃き出してくると言うのであった。
ホンマかいな?というので彼女の家に見に行った。それは天然素材で重厚に編み上げられた見るからにヤリそうな代物だった。東京の老舗・白木屋中村デンベエ商店の江戸ほうき。長い歴史の中で完成された職人が手間ひまをかけ丁寧に作り上げた帚の中の帚だ。畳はもちろんのこと、フローリングの床の細かなゴミまで集めるという驚愕の帚。決定だなと独りゴチた。
それは、お値段も驚愕の帚一本一万円なのである。ルンバやダイソンに較べりゃ安いもんだと、大小にちりとり付けて17.430円の買い物だった。
技術やテクノロジーでもって生活改善していくのはキリスト教圏の西洋スタイル、自然を技術やテクノロジーで牛耳ってしまえと言うやり方だ。これに反し日本では古来より自然と寄り添うごとくに、生活改善のための手当てを生み出してきたと思う生活工芸品が、少なくなったとは言え残ってる。それらは白州正子さん絶賛の品だったりもする。そして機能だけに止まらず、身近な道具として僕たちの生活に寄り添ってくれる優しさを併せ持ってる。
昨日から使い始めています。よく電気掃除にある、コードの心配や導線確保のストレスも無く、手軽なのですぐにトップギヤの掃除作業に入れるし、気が付いた箇所だけこそこそっと掃いたりも出来る。やる気が出て来たのだ、部屋が片付き綺麗になると言うことは、仕事の能率に結びつくこと間違い無しだ。僕の家に畳は無し、9割がたフローリングだが、目地から見たこと無い細かなチリがホントに出てくるし凄いぞコレは。そして意地になってるわけではないが、これでひとつ電気を降りたことにもなる。
こちらの on line shop で購入できます。
http://shop.sojirushi.com/

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