今日はちょっとおもしろいものを見つけたので紹介します。熊本県山鹿市に八千代座という明治末期に建てられた立派な芝居小屋が現存する。きっと重要文化財に違いない、TVで紹介されたのを見た限り内装は日本風バロック(表現が変?)でかなり装飾が派手な印象。
いや今日はこの建造物のことを書きたいんじゃなくて、これ。ご覧下さい、この八千代座の意匠。
http://www.yachiyoza.com
ありましたね、繋がりますよね。そうです、ヤチヨって読むんです。
ボクの勝手な推測ですが、例えば明治の一時期に伊勢河崎の商家の旦那がひょんなきっかけからこの地を訪れたとする。そしてこれまたなんとなく八千代座で芝居見物と洒落込んだ。この屋号の印象を伊勢に持ち帰り、自分の町にもそれを応用してサトナカの意匠が生まれたとか。
いや全く逆だってありうる、お伊勢参りに熊本から来た重要人物がサトナカの意匠に感化され、帰省後同じく地元でそれを応用……とか?
さて話しは熊本から伊勢の河崎に。このサトナカの意匠について。今から10年ほど前に亡くなった河辺七種神社(河崎の氏神さん)の神官にMさんという方が見えました。晩年はよく町内を散歩されてましたからボクもよく覚えています。行き交うと必ず笑顔で挨拶を交わすチャーミングなご老人でした。
彼が他界され、8年前くらいからボクたちEMELONがサトナカを今のカタチにして世に出しました。それで、3年ほど前だったかな、その亡くなられたMさんの娘さん(もう60歳も越えてたかな)がモナリザに。
この意匠を作ったのは自分の父なのですと話されました。ボクたちは驚きました、えっあのおじいさんがって感じ(笑)もっと古い時代、例えば江戸時代とかに出来上がったことを想定してましたが、そうすると明治末期か大正ってことか、いや昭和初期かも?娘さんはこのサトナカの意匠が今このように小さな伊勢(スイーツでもある)に化けて平成の時代を生きてることを大いに喜んでくれたのでした。
http://www.emelon.net/satonaka/index.html
そうそうこのお話、サトナカの意匠について。これのプロデューサーは神官Mさんです、でも彼のアイディアをクリエイティブした家紋職人さんがいたはずなんです。そういう人がいない限り、本歌取りにしても、このおもしろい意匠の完成には至らなかったと思うんです。いやもしかしたらこの職人さん、伊勢の人じゃなく熊本の人だったかもしれませんね。外注したことだって考えられる。
いやそしてもっとシンプルに、神官Mさんが八千代座に辿り着いてたのかもしれないしね(笑)

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