Horse 1985-86 / Mike and Doug Starn
Toned silver print, tape (Edition of 100, Institute of Contemporary Art, Boston)
14 x 24inches"
来年の干支ということで年末恒例だが、それにちなんだお気に入り作品を紹介させてください。双生児のスターン兄弟、ボクなんかとも同世代で最近特に彼らの作品に引かれてます。扱うテーマに共鳴したり、それらにブレが無いところも好き。この作品85−86年だからボクもあちらにいた同時代のもの。アートのトレンドがバスキアなどのニューペインティングだったから、彼らは随分と古典的な題材をもとに作品を作ってたんだと改めて思う。
デジタルじゃなく銀色の調子を生かし印画紙にプリントしたものを切り刻んだり、スクラッチしたりし抑止を効かせたセンスでコラージュのようにイメージを切り取り際立つ見せ方をしてる。こういうことは、本当にセンスがないと手を出しちゃいけない表現だと思ってるが、それに成功してるのが彼ら。写真というメディアはこうして web のブラウザや画集などの紙面で見せられると実物との間にモノとしてのズレが生じるけれど、彼らのは実物でも十分人を唸らせるものだと思う。なぜか、画面(モノとしての印画紙)に彼ら特有の心地よいノイズが乗っかってるからだ、と思う。
何て感じで、ではまた来年も宜しきお付き合いをお祈りし、それでは皆様
「よいお歳をお過ごしください」
平成25年 12月30日 中谷武司

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