先日離婚した春風亭小朝氏がテレビで語っていた。
「夫婦っていうのは、同じ方向を見ている必要なんてないのよ。」そうかもしれないなぁ・・と思いました。良い奥様というのは、ご主人と同じ方向を見ようと努力してしまうのかもしれない。でも、そうすることで生まれるのは「自分の心に対する無理」しかないのかもしれない。
夫婦だってそれぞれが独立した個人なのだから、見る夢や方向が違っていたって構わないのだと思う。私と私の妻なんて、元々の価値観が違うから微妙にズレた方向を見つめているのをよく感じます。それでいいなと思うし、時々妻が努力して私と同じ方を見ようとしていると、「そんな無理しなくていいよ。」というような事を言ったり、態度で示してしまう。若い頃の妻はそれが愛情の無さだと感じたらしく不満そうにしたり、文句を言ったりしていたけれど、私は夫婦とは言っても人のそれぞれの心は自由にあって、尊重されているべきだと思っていたから、妻には妻の、私には私の自由な心の庭があってしかるべきだと思っていました。
でも、ご夫婦で共に力を合わせて努力して成功を掴む人達なんかも居られますから、人それぞれだとは思います。「黙って俺についてこい。」というタイプの男性と結婚した女性なんかの中には、もちろんご主人の夢を自分の夢と同化させて懸命についていかれる人もいることだろうと思います。それはそれで素晴らしいご夫婦の在り方だと思います。でも運命共同体という形だから、ご主人の運命が墜ちていってしまえば夫婦共倒れですね。それもまた楽しいのかもしれないけれど、中流階級以下の我が家ではそういうわけには行きません。
心のあり方っていうのは現実の世界に多大な影響を与えるものだと思います。夫婦の心のあり方というのは二人で共同であるものだから、影響力も二倍以上あるように思います。11月22日は「いい夫婦の日」だったそうですが、いい夫婦というのはお互いが尊重し合えるような関係を何年経っても維持していられるような間柄なのかなと一人合点している今日の私です。

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