私達の給食は食パンに稲荷うどん、脱脂粉乳なんていうのが定番でした。給食当番の同級生が学校内の給食室から各教室へ食品を運んだものです。校内には給食用のエレベーターが設置されていました。
私は食パンが苦手でよく残してランドセルの中にしまって帰り、出すのを忘れてカピカピにして捨ててしまったことがよくありました。脱脂粉乳もあまり好きではありませんでしたが、それ以外にはそんなに嫌いなものも無く喜んで食べていたように覚えています。
ただ我が家はその頃とても貧乏で給食費の支払いが時々遅れていたことを覚えています。それがコンプレックスになったりはしませんでした。楽天的な性格はそのころから発揮されていたようです。いじめにも遭っていましたが、食べ物に関してのいじめは全くありませんでした。食べ物へのありがたみや尊敬の念がその当時の子供たちには当たり前に在ったように思います。
時々出るチーズが大好物でした。ごぼうのささがきのような形で出るナチュラルチーズでしたが、友達の分までもらってもりもり食べていた記憶があります。中学からは給食が無くなってお弁当になりましたが、給食の思い出は何となく平和な時代の懐かしい記憶として心の中に残っています。

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