半村良さんの小説「ガイア伝説」というのを読みました。この中に気になることが書いてありました。
地球のあらゆる地域で起きていることは全て連動しているということです。例えば、中国から春先に飛んでくる「黄砂」というのは遠くハワイまで飛来すると言います。それと同じように植物が飛散させる種子や特殊な物質は世界中に飛び散ってその情報を伝えていると言うのです。
つまり、植物には種を進化させて翼のような機能を備えさせてより遠くへ飛ばすものがいますが、より遠くへ飛んだ種の情報を母体である木が知らなければ進化させることはできません。という事は、木には遠くに飛んだ種からの情報を受け取る何かの手段を持っているという事になるのだそうです。
同じように植物達は人間にはまだ理解不可能な手段で遠くの植物に情報を送る何かの物質を飛散させているのだろうと半村さんは考えたようです。これは現実に世界の科学者の一部も考えている理論のようです。
そして、今、世界の植物達は人間によって虐げられています。枯葉剤の大量散布によってベトナムの森林は死に絶え、アマゾンでは大量の森林消滅が続いています。彼ら植物達が世界に撒き散らしている何か特殊なホルモン物質が「いじめられている、虐げられている」という情報を世界にばら撒いていて、それに感応した子供たちが悲惨な「いじめ」という行為に走っているのかもしれないと半村さんは本の中で言っていたようです。
私も何か同感する部分があります。ガイア理論というのは地球を一つの生命体と考える理論ですが、人は自分で自分の首を絞める行為を続けているのかもしれません。
因果応報という言葉の意味も深く考えなければならないのではないでしょうか。

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