高校生の頃、私は子供でした。SF小説が好きで、アニメが好きで、写真撮影に夢中になり、音楽はカーペンターズやサイモン&ガーファンクルが好きで、女の子とはデートはしてもおしゃべりばかりしていました。
同級生の中に、今から考えると早熟な人達がいました。何だか雰囲気が私達より大人で、何だかあちら側でお酒や煙草の雰囲気がしていて、同級生達を一段下に見ているような感じがある人達でした。何だか「醒めてる」という感じがして私達子供のような人種は遠巻きに見ている様な風でした。
今になって考えてみると、精神的な成熟が少し早い人達だったんだろうなぁと思います。そういう人達というのはどんな社会にもいて、少し雰囲気の違う集団を作ってまとまっているような気がします。バンドをやっていたり、どこかカラオケなんかに行っても自分達だけでとても上手にハモって遊んだり、私達一般人とかけ離れた世界で楽しんでいる人達っていうのが居られるような気がします。(これは間違いなく私の偏見ですね、笑)
これは一種の「僻み(ひがみ)」なのでしょうか?同級生でも四月五月生まれの人達と私のように一月二月生まれの人間では一年近く成長度が違うわけで、そういう人達が早熟に見えたのでしょうか?
何しろ、私達庶民とは違うクラスで生きておられる人達がいることを社会に出て数年で誰もが悟るわけで、羨ましいとは思ったりしないのですが、高校時代に感じた「早熟」な人達への「差別されている」感というものに近いものを心の奥底では上流階級と呼ばれる人達に対して感じているのかもしれません。

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