音楽は、会社からの仕事帰りの車中で聴くことが多い僕だけど
今日は昼休みに外へ出かけてGRANCHを聴いていた。
真昼の、よく晴れた空の下で聴くのもいいなあ。そうだった、
忘れかけていた夢として野外フェスでGRANCH観たい
っていうのがあった。昼間のイメージなんだな。青空に、
唄とギターとコントラバスの旋律が溶けていく。
そんな夢は、もう叶わない。
3/21 ポラロイズマリー・レコ発@ハポン
GRANCHの活動終了 ラストライブでもあるイベントに行ってきた。
1組目のナトリネも4/26で解散とのことで、その前に観れてよかった。これまでYoutubeでしか観たことなくて、現場で体感するとライブに魅力のあるバンドだった。それはメンバー2人の人間的な魅力も含んでいて。
2組目の[lifter]はリズム隊の演奏力が目立つけれど鍵盤とギターもあわせたバンドとしてのダイナミズムが強力だと思った。バラード曲でもギターの音色が過激に歪んでいるのは個人的にツボ。美しい曲にフィードバックノイズが入るとグッと来る。あとドラムのひとが、もし他にもサポートとかしてるバンドあるなら観に行きたいくらいタイプだった。(ドラマーとして、ですよ。性的な意味は少しだけ、ですよ。)
4組目のポラロイズマリーも演奏隊が凄腕で、どうして世の中こんなにテクいプレイヤーだらけなの!て思った。黒い衣装で統一されたメンバーは表情やパフォーマンスでシックな世界観を作り上げながらも、ふとしたハプニングで本当は楽しい人たちだよっていうのが見えちゃって素敵だった。ボーカルさんが1曲ごとに深くお辞儀するのも印象的。
GRANCHは3組目で登場して、緊張もあったのかミスが出たり音のバランスも万全じゃなかったりしていた。
これで僕は結局ライブを2回しか観れなかったことになるけれど、2回だけで「ははーん、さてはライブ(本番)に弱いバンドだね?」と知ったような気持ちがしている。
もっと観れていれば、もっと確信できたんだろう。
どんなに弱いのか、もっと知りたかった。
とか思っているうちに次の曲が始まって、その頃になると弱さや強さはどうでもよかった。GRANCHの音が鳴っていた。
よく知らないくせに、よく知らないなりにGRANCHの音は分かるような気がする。3人のバランスで成り立つGRANCHっていう音は、ぜったいに他には世界のどこにもなくって、かけがえない奇跡だった。
「凛」だけがコントラバスで演奏されて、前に観たライブは全編エレキベースのみという珍しいセット@ブラジルコーヒーだったので、この曲が僕にとって最初で最後のコントラバスGRANCHで、それはギリギリ間に合ったような気持ちもするけどやっぱり足りなくて、サポートドラムなしセットも観たかったしホームと言えそうなロックでのライブも観たかったよ。
およそ30分、まるで通常のライブのように演奏は終わった。
なかなか収まらない強い拍手の中でもアンコールはなく、まるで通常のライブのように次のバンドを紹介して終わった。
解散してないんじゃないのかな。
歴史の99%を見逃してきた僕は、まだこれから音源を聴きこんだりYoutubeを確認しなおしたりする日々が続くと思う。
僕の中では、GRANCHは終わっていない。
けれど
僕の外では
終わったみたい
おつかれさまでした
(メンバーそれぞれ、なんらか音楽は続けるっぽい)
(それはもう、そうでなくっちゃ) (もう)

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