「St.Valentine's day before some」
コトバ
今日はバレンタインデーだから、桜井さんの話をするのだけれど
桜井晴也さんは小説書きさんで、ブログ日記も素敵なひとです。
去年末からブログでの様子がおかしくて、いつでもだいたいおかしいのだとしても少し心配かなと思っていたら、いよいよ今年に入ってから日記の更新が途絶えて、1ヶ月以上も止まるなんて人類史上初だったからって死んだと思った。
桜井さんが死ぬなんて。ほんの少し悲しいかもしれない。
あのひと、、私が桜井さんを好きだと知っていて「2億円ください」とせびってくるような心優しいひとだったし、そんな優しいひとを失うのは世界にとって損失だよね。
私が2億円を渡さなかったばっかりに、死んでしまったのかな。
けれど、その手渡されるべき2億円は今、私の手元にはないし、よーく思い出そうとしてみても、いっかいも2億円を手にした覚えはない。見かけた覚えすらも、ない。
どこいっちゃったんだろう。私の2億円。
もし、ちゃんと手元にあれば、ずいぶんいろんなものが買えるし、ずいぶん働かなくてよくなる雰囲気なので誰にも渡したくないよ。もちろん、桜井さんにだって渡さないよ!
渡しはしないものの。あげてもいいかなー?くらい、思うことだけはできるのに。
本当に、どこにいっちゃったの。私の2億円。
バレンタインデイが迫っていた。
2年前のことを思い返すと、いまでもにっこりしちゃう。桜井さんに会った、最初で最後の日のことを。私からチョコレートを手渡したときのことを。
こんなこと書くとガチホモ疑惑かもしれないが、もしも生まれ変わって女の子になれるなら桜井さんに抱いてもらおう。
バレンタインデイが迫っていた。
どこかで死んでるのかもしれない桜井さんが、ひょっとして死んでいなくって「瀕死」くらいでまだ留まっているのなら。今年プレゼントするべきはチョコレートよりも2億円であるはずだった。それは救命行為にも似るんじゃないかって考えて、私は必死に探したよ。2億円を探したよ。タンスのすきまとか、カーペットの裏側とか。かばんの中も、机の中も、探したけれど見つからないのに。まだまだ探したよ。向かいのホーム、路地裏の窓、こんなとこにいるはずもないのに。
そうこうしていると、ついったーの桜井さんアカウントが「まどーをーつきーやぶーりー」と呑気に唄っていた。生きていたんである。
桜井さんは、死んでいたのではなく黙っていただけで、家中の靴下がみんな片っぽずつになってしまっていただけだったんである。
私は、ほんとうには死んでいるとは思っていなかったから、さほどの驚きもなく、とりあえず「まどーをーつきーやぶーりー」を、りついーと した。
おしまい
「LSDを舐めながら、キミを想うよ」
告白よりも素直に(今だけが)メモリアルデイ
ところで、みんな
バレンタインデーってさ、いつ?

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