2/24 会社の食事会が終わり、お酒を飲んでいない僕は
会社の先輩を家まで送ったりして、帰るところだった。
深夜2時10分。僕の信号判断ミスにより、対向車両と激突。
お互い、廃車になるほどの、事故を起こしてしまいました。
白い煙だか粉だかの舞うなか、とりあえず生きてるって思った。
相手の車を見るとグシャグシャで、無事なのか心配だった。
さいわいにも、相手の方も軽傷で済んで、僕も数ヶ所の打撲と
擦り傷程度。助かりました。僕は、いつか事故をやるって思って
それで免許を取るのは避けていたけれど、結婚を機に免許取って
加久ちゃんがくれた交通安全のお守りのおかげで、これまで無事
やってこれた。この日も、かばんの中には、お守りが入っていた。
一旦、救急で病院に行って検査を受けてから、夜が明ける前に、
現場で実況見分。翌日も、会社で朝の用事を片付けてから、
病院で診断書をもらって、警察で調書を書いてもらって。。
眠れない2日間を過ごしました。
相手の方に謝罪をすると「そんなに謝らないでよ。」と、
不思議なくらいに寛大な方で。家に帰って、玲ちゃんに話せば
「無事で良かった。車とか、お金で済むことならいい。」と、
「話があるなんていうから、浮気でも告白するのかと思った。」
どういうことなんだろう。交通事故より、浮気が嫌なんて
この子は、いつまでどれだけ愛をくれるのかと不思議だった。
安全運転、しなくちゃいけない。
保険会社やら、車の後処理やら、いろいろな連絡をしながら
すぐに2/26の朝は来た。この日は、お遊戯会だ。いきなり
エピソードの湯加減が変わるけれど、お遊戯会だ。
琳くんの幼児園の、イベントを見に行った。玲ちゃんと、
瑶ちゃんと、珀くんも連れて。この日常を、まだこれからも
続けることが出来るのは、穏やかな奇跡にちがいなかった。
琳くんの出番は2回あって、かわいかった。他のことは、
どうでもいいだろう。どうでもいい、とは言っても、やはり
かさじぞうの劇は、すごいものだった。
登場人物の全員が徹底的な棒読みを貫いており、それは
オストオルガンの絶対演劇を想起させるものだった。
なかでも主役のおじいさん役の男の子は、さすがに主役を
やるだけあって、ずばぬけた棒読みだった。完全に一定の
音程を保っており「ピッチが安定してるなあ。」と思った。
キーの高い、お経。と例えようか。でも、お経だって節がある。
お経よりも、もっと平坦だった。ピアノの一個の鍵盤だけを、
ずっと叩き続ければ、あんな仕上がりになる。スーパーフラット
村上隆よりも、その称号が似合う逸材を見つけましたよ。
これは演出なのか?というほど全員が棒読みだったけれど、
そうなると、妙に個性が見えてくる面もあって
「あの子は、やる気のない棒読みだ」とか
「ちょっと抑揚がある!」とか「リアルな棒読み!」とか
個性はデコラティブに奇をてらう時よりも、削ぎ落とされた
シンプルな姿の時にこそ光を放つものという概念の立証を見た。
他の出し物でも、みつばちマーヤというメスのみつばち役を
男の子が担当して「あたし、みつばちマーヤ!」っていうから
チェルフィッチュ!て思った。保護者である観客に課す仕事量
にしてはハード!この配役を決断した先生は、ジェンダー意識が
とても自由なのか。あるいは天然なのだと思う。
昼ごはんを食べてから、僕は地下鉄で覚王山に行って
jaaja cafeでの朗読会「ぐるぐる詩の輪」に参加した。
夜の影踏みゲストである大島健夫さんと合流した。予想していた
ものの、それ以上さらに、さわやかなひとだった。すごい。
ぐるぐる参加詩人では、80歳台の方が男女1名づついらしていて
女性の方は、ご聡明で活発な印象。男性の方は、寡黙な感じで
わたしは60年以上詩を書いている、と言ったあとに、
「つまり、日本一、詩がヘタな男です。」と言っていた。
60年やって、この程度か、という謙遜を踏まえた冗談であり
昔の日本人!と思った。うつくしいなあ。って、思った。
大島さんは、「水の上を歩く」を朗読していて
すげーウケていた。ぼくは、内容を深読みして、ひとり
ふむー!と考えていた。水の上を歩く修行を続けている男は
たとえば表現、たとえば武道、それこそまんま忍術かもしれない
なんでもいいけど、ひとつの道を極めようとしている姿に思えた。
などなどしているうちに、よき時間になったため、そそくさと
おいとまして、はゆさんカーに乗せてもらい、KDハポンへと
移動するのであった。車内では、はゆセレクトの音楽が流れ、
それはRAD WIMPS、世界の終わり、凛として時雨、YUI… 若いよ!
はゆさん趣味が若いよ!など言うてると、いきものがかり…
ミーハーすぎるよ!若いとかの問題じゃないよ! なのだった。
あ、そうそう書き忘れるとこだった!ぐるぐるには奈良の大学で
詩を研究しているマサモトくんも来ていて、ぼくの詩っていうか
前にブログに書いてた文章を朗読してくれた。これまでにも
いろんなとこで、何度か朗読してくれてるらしい。 ぼくは、
他人の詩を読みまくるけれども、ぼくの詩を読んでくれるひとは、
これまでに3人くらいしかいなかったような気しかしないので、
だから、うれしかった。自分のテキストにはコンプレックスがあり
客観的に、こうして聴いてみても、やっぱり素晴らしくは思えない
けれど、誰かが朗読したいくらい好きでいてくれるならなんだって
いい。それでいい。って思うから、だから、ありがとうだった。
いきものがかりの曲のタイトルじゃないよ。ありがとう。
長くなったから、影踏みの話は、また明日!

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