ミルトン・フリードマンの罪は重い。
「自由主義経済体制の社会的責任は利益の追求だ」
この言葉が
自由主義のスローガンとなり、株主が大暴れ。
地球温暖化、格差社会、金融危機などの問題を引き起こしました。
今日の日経経済教室に、岩井克人MIT博士の論文が載っています。
フリードマンは、
オーナー個人経営者の考えを、大会社に応用した。
大会社とは、従業員、顧客、仕入先、銀行など、多様に社会とのかかわりをするものなんです。
が、フリードマンは、会社は利益だけ上げればいいと、
株主の配当だけが増える誤った考え、それがスローガンとなり、世界中に広まってしまいました。
フリードマンの会社に関する主張はすべて誤りですと岩井氏。
会社は株主のものだとするのは、小規模なオーナー社長の考えです。
大きな会社は、ステークホルダー資本主義、
多様な人々との関係を考えなくてはならないのです。
株主に偏った考えは、大会社でなく、小さな会社の考え。
岩井氏は、1階で、従業員、顧客、仕入先、銀行などが、会社を
人としてかかわっていく図を掲載。
が、その隣の図では、いつのまにか2階に株主という人たちが居座り、
1階の住人を
物扱いし「利益をよこせ」と命令。
ぼくは、
ミルトン・フリードマンの新自由主義を視てまして、
「国家総動員体制」が思い浮かぶのです。
1階で、従業員、顧客、仕入先、銀行などが各人を尊重してやっているところに、
2階に軍人が居座り、「すべてはお国のために働け」と叫ぶ。
株主が
「すべては株主のために」と命令しているのとダブるのは僕だけでしょうか。


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