1ドル78円。東日本大震災、放射能問題と、円安材料がたくさんあるのに、
なんだ、この円高は。
また、なんでこんなにドルは安いんだ。みなさん、おかしいと思いませんか。
「新・マネー敗戦」という本を紹介します。
この本によりますと、アメリカは2006年以降、
「M3」という、世界中のドル紙幣数が把握できる指数を
非公表としました。
どうしてなんでしょうか。
アメリカは日本同様、ものすごい
国債発行額。
これを返すには
「ドル建て」なので「ドル安」になったほうが得なんです。
(ドルをたくさん刷れば、ドル安になる)
世界中にどれくらいのドル紙幣がばら撒かれているのかが分かると、
「ドルを刷るな」の大合唱が始まりますから、「M3」は公表しない。
それから「バブル経済」について。
「バブル」は、物の数よりお金(かね)の数が多いから発生するもの。
ドル紙幣をすればバブルになるのですよ。
昔は
「金本位制」というのがありました。
アメリカは日本との取引ではドルで支払いをしますが、「金本位制」の時代なら、
日本からドルを金(きん)に替えてくれと要求されれば、金(きん)と交換しなくてはならない。
しかし、この「金本位制」もニクソン大統領のとき、ドルと金を替えなくてもいいよ
。(ニクソンショック)
これで、交換用の
金(きん)を持っていなくても、ドル紙幣がいくらでも刷れるようになりました。
ニクソンショック以降、頻繁にバブルがおこるようになりました。
2006年からは、世界中にドルがばら撒かれても、何枚あるのか正確に把握する方法がなくなってしまいました。(
M3非公表)
ドルを刷っても刷っても、だれも文句を言わない時代となりました。
(日銀のオッサンには文句を言ってほしかった)
現在、「
変動相場制」のもと、
米ドルの値打ちは、円やユーロ等との交換レートで決まっています。
こんな時代なんですよ。
お札をたくさん刷ってインフレになったら困ると、
教科書のような答弁をする経済評論家は無能です。
この答弁はアメリカに向かって言ってくれよ。
おとなしい子羊に教科書を押し付け、強者には何も言わない。
世界を一つの市場と考えますと、
日本がお札を刷らなくても、ドルが世界にばら撒かれたら、インフレになるのですよ。
ばら撒かれた
ドルで円に交換する人はたくさん。
アメリカの損をかぶるのは日本。経済音痴の政治家で、今まで日本は何兆円、損したことか。
アメリカを怒らせると怖いので、何も言わない。
でも戦争にならない程度に、言うべきことは言ってくれよ。
「商人道」で行動する商人が政治家にならないとね。
「教科書の答弁」じゃなく、
経済がよくなるように、
頭を使った答弁をしてくれよ。


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