今日おすすめしたい本は、古い本ですが、
谷口智彦著
「通貨燃ゆ」
トランプ前大統領の交渉術に、
「日本から米軍をひく」と脅して交渉しろというのがありました。
この本を読んで、
武器を使う戦争、
武器を使わない経済交渉。
目的達成のための経済交渉は脅しだということがよくわかりました。
内容を少しだけ紹介しますと、
イギリスのポンドは、基軸通貨をアメリカのドルに譲りましたが、
その裏では、壮絶な脅され交渉がありました。イギリスは経済交渉で、アメリカからハル・ノートをつきつけられていたのです。
日本は
ビル・クリントン大統領から、脅し経済交渉がありましたが、
1970年までは、
ドイツが脅し経済交渉のの矛先でした。
アメリカと交渉する際、
目的達成のためには、武器を使うのか、経済で脅しをかけるのか。
この本は一読の価値があります。
あとがきに
財務官の柏木雄介氏の回想を紹介しています。ちょっと引用します。
1960年以降、米国の圧力に
恐れをなした日本が金(ゴールド)の買い入れを
しようとしなかったこと。
それゆえ日本は金保有国として
国際場裏で自己主張ができ
ず、金・ドルの関係を焦点とした同年代末の国際的議論に
お呼びがかからなかった。
ここに、くみ取るべき貴重な歴史的教訓がある。
「どうなるか」という
アメリカ頼りの他律的発想を捨て、それを「どうしたいか」を米国とともに、
一緒に論じ構想していくことができるようでなくてはならない。
われわれは真っ先に声がかかり、当てにされる存在でなくてはならない。
谷口智彦著「通貨燃ゆ」
日本人は、欧米からは
「無表情の妖怪のような存在」(特に政治家)としてとらえられていました。
妖怪だから、いろんな脅しをつきつけられる。
今週のニュースで
バイデン大統領が、アーカンソー日本人収容所のことで詫びてこられました。
日本人の顔が見えてきたからだと思います。
これは「アニメ」などで「日本人とは」を、世界へ発信してるのが大きい。

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