みなさん、
10年ぐらい前、
日本の総理大臣が「神の国」発言をしたのを覚えていますか。
「神道の本」という本によりますと、
「神様・仏様の国」が、時代が下るにつれ
「神様オンリーの国」に移っていったそうです。
この流れで明治時代に、
仏様をないがしろにする「廃仏毀釈」が行なわれたのです。
神道にもいろいろあるそうで、
「神様・仏様の国」をいう神道は、両部神道、山王一実神道。
「神様オンリーの国」をいう神道が、室町の吉田神道、江戸の吉川神道、垂加神道、復古神道。
以下、本の内容をところどころ抜粋しました。
平安時代は、
空海の真言密教と結びついた「両部神道」がメイン。
「日本は神様・仏様の国」とする「神仏習合」が根底にあったそうです。
しかし
鎌倉時代、2度にわたる「元寇」
神風が吹いて勝ったことで「日本は神国である」といったナショナリズムが台頭(伊勢神道)
室町時代・
吉田兼倶の「唯一宗源神道」は、仏教、道教などの影響を濃厚にうけていることは間違いないが、それまでの仏を主とする「
本地垂じゃく説」に対して、
神道を仏教、儒教など諸宗の根源であると規定。
江戸時代・平田篤胤の「霊能真柱」では、人が神の道を実践するためには、まず大和心を固めなければならず、死後の霊魂の行方が解明されなければならないとする。そのためには転地の形成過程を知り、神の功徳を認識し、
日本が万国の本源の国であり、すべてにおいて優れた国であり、天皇が最高の存在である。

神道家・平田篤胤
また平田篤胤の「皇国尊厳論」では、
中国の医術は日本の大己貴神と少彦名神が創始して、それが
日本に逆輸入されたものであるとか、
易を作ったとされる伏義もじつは日本の大国主神であったとか、
インドの帝釈天は日本の皇産霊神であるなど、
すべての起源が日本にあるとし、日本は世界で一番尊い神国であるとした。
吉川惟足は、イザナギ、イザナミを人類の神として、それらの神は日本だけでなく、世界を主宰していると説き、
神道を宇宙の根本にすえた。神人合一説。
参考図書「神道の本」
古今東西、
ナショナリズムに反対する国民はいません。
気分がいいものですから。
平田篤胤氏は「日本が万国の本源の国で、すべてにおいて優れた国である。
中国の医術も、易も、インドの帝釈天も、すべて日本が起源である」
本当にそうなら、
この内容を世界に発信して、世界と議論してほしいものです。
議論で日本があらゆることの起源であるとするなら、日本人にとってこんなうれしいことはありませんから。
秘密にするのでなく、
仏教の経典のように公開すべきじゃないでしょうか。

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