以前、このブログで
「大阪父さん・東京母さん」を書きました。
これは、
大阪・資本主義と東京・社会主義の二人三脚型日本です。
グリーンスパン本を読んでいるうちに、
この構想が不況脱出のカギだと確信できました。
グリーンスパンは新婚旅行でベニスを訪れています。
ベニスは伝統で食べている街。
伝統が存在意義なんです。
一方、
アメリカ(たとえばシリコン・バレー)は
競争で街を活性化し、最先端を追求しています。
つまり、
宗教・伝統(反物質主義)と競争(物質主義)の両極端な街なんです。
伝統で生きるのか、競争(リスクテイク)して繁栄を謳歌か。
世界の歴史をみて、
資本主義が繁栄の素。生活向上には欠かせないのは明らかです。
資本主義には創造的破壊が伴います。だから、伝統とは正反対の性質なんです。
世界すべての街は、ベニスからシリコン・バレーまでの座標軸のどこかに位置づけられます。
ここで
東京について書きますと、
今の東京は伝統に重きを置いているのではないでしょうか。
江戸時代の徳川は武士の品位を高めるため、
京都の公家文化の真似をしました。
そして、武家流というものが出来上がりました。
資本主義社会となりますと、
大阪にある会社の本社を東京に移すとメリットがあるような環境づくりをし、
商売も東京が一番という具合にしてしまったのです。
一極集中体制になってしまいました。
これが大きな間違いなんです。
東京は武士の街。
武士は伝統のジャンルに入ります。
武士文化は商売や金儲けをバカにするところがあります。
市場原理主義として非難しているのをみると一目瞭然です。
グリーンスパン本「波乱の時代」下32ページに
「ビジネスに肯定的な社会の方が、企業にはるかに競争の自由を与えるのがあきらか」とあります。
伝統に生きるのか、今に生きるかなんです。
東京で金儲けが過ぎると、必要以上に非難されます。
大阪では金儲けにも
「商人道」という考えから非難されません。
冒険心に満ち、
リスクテークする大阪人気質もビジネス向きです。
結論は、
大阪を商売の特区とするのが国全体の繁栄につながります。
東京官僚からコントロールされると、いくら大阪といえどもダメになります。
そして、
東京は大阪を支えるセーフティネットに徹するのがいいのです。
リスクをとるのもセーフティネットも同じ地というのはうまく機能しないのですよ。
PS 補足しておきます。世界に冠たる
「先物取引」を発明したのは大阪商人です。今や先物取引本場はシカゴ。シカゴ大学のノーベル賞受賞した教授が、先物取引を発明した大阪堂島の米市場跡を表敬訪問しているのですよ。
大阪人に自由にやらせたら、世界一流になる素地ありなんだよ。

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