暮らしのSTORE展 覚え書き
一週間の催事が昨日終了、ご来店の皆様ありがとうございました。
感想を少し違った角度からまとめてみたので、宜しければお付き合いください。
そこは駅ビル巨大物流ランドタワー、生活楽しくなる物品天国。しかし裏を返せば物流地獄。列に並んで入店整理される人間を尻目に、次から次へと焼かれ売れて行く欧米発日本アレンジのパンやスイーツなどなど。都会っていったい何なんだー?物流経済っていったい何なんだー?っていう一週間だった。正直、名古屋 JR タカシマヤ疲れタワー って感じ。不謹慎発言お許しを(笑)
ボクは開催前日の搬入に初日、同じく最終日前日と最終日&搬出の4日間現場入り。狭苦しい販売現場では接客や雑事でキリキリマイし、昼食など落ちついて取る間もなく、立ち詰めで腰は凝るし足は棒。営業終了の8時まで現場ではきつ過ぎるので6時頃から相方に任せ、友人を誘い近くの居酒屋に飛び込むのでした。
巨大百貨店の表舞台である各フロアーとは裏腹に、その舞台裏はそれはスゴいです。ものすごく多くの人間がそれぞれの役回りで複雑に働いてるし。何がどうなってるのか、さっぱりだし。特に搬入搬出時、地下の物流の出入りの現場は凄まじき世界。密閉されたコンクリート地階、大型トラックに生ゴミ回収車、そこの暑さに空気の悪さ。そしてもう話しかけるのも恐いような男がゴロゴロ。思い起こせば 80’s NY 時代、今はぶっ飛んだワールド・トレードセンターの地下駐車場にボンゴバンを止め、香港チャイニーズのリッキーとともに日本の商社に本をデリバリーしてた絵面を思い出した。
それはさておき現場の出店舗の 3/4 は衣料に雑貨。今風オサレ系、カワイイ系、北欧系、素材系など様々。お客さんは広範囲な年齢層の女性群。男で会場にいるのは関係者のみって感じ、いや幼児連れ若家族のパパはいるな。暮らしを彩るグッズに興味津々の方々。
おもしろいのは、サトナカのパッケージが菓子らしくないみたいで「コレなんです?」って人が多い。モナリザに来るお客さんはサトナカって伊勢クッキーを目当てに来店だけれど、ココでは事情が違う。だいたいの人がサトナカを「石鹸」「ろうそく」菓子なら「最中」だと思うこと。衣類や雑貨にアクセサリーなどが主流の催事だしね。ほら雑貨に今「石鹸」「ろうそく」とか確かに多いものね。それらの品々のこころは「癒し」なのかな?
でそんな皆さんは、衣類や雑貨のついでに各種スイーツもお買い上げって感じなわけです。あんまり「尖った品」は敬遠がちな現場ですな。
まあボクは個人的に「尖った品」を作って暴れたいんだけれど、それをここでやることは場違いですから、それは自分の展覧会でデザインというよりモダンアートとしてやってるんですね。
しかし展覧会もこういう催事もおしなべてそうなんだけど、プレーヤーとしてこのゲームをいかに乗り切るかに集中するわけです。数字も上げて採算を立たせて、商品を動かし換金しつつ、なおかつサトナカなどプロダクツを広め、ショップとしてのモナリザにインバウンドさせて、ブランドとしての EMELON を認知させる作戦。これらは催事期間だけでなく継続し続けるわけですが。
出店してるいくつかのブランドやお店の人達とも出来る限りコンタクトし、情報交換。みなさんそれぞれに本気度高いです、そらそうです真剣に取り組まないといいゲームになりませんからね。身銭切ってきっちりと商品を構成させて、それらを持ち込んでの販売戦略。プロとしての意識も高いです、やっぱり伊勢近辺のフリーマッケットなどはココではママゴトに映る。
商品やそのパッケージをデザインし、マネーをしっかり投入してるからこそ、それをしっかりと換金し採算を上げるという当然ながらの意識の高さ。商品が生まれる、その始まりは「遊び心」が大事だと思う。しかし商品に仕立てたら、それの可能性を育む、でもってそれを換金までイメージさせたゲームにする。
友達同士が集まってカラフルな旗ヒラヒラさせて、「カワイイー」「ステキー」って褒め殺しあったところでゲームにならないから。やっぱり今回なんかの現場の張りつめた空気にしても、プロだからこそ厳しいスタンスなんだと思う。失敗や大きく赤出したら響くから生活に。ホントの勝負師って「崖っぷちまでの距離の短さ」だって極まるポジションでゲームに参戦してる思うし。あっ、いや所謂企業や会社など都市部システムの業務を目指さないボクやエメロンだから、ヤバい勝負師人生なのかもしれへんですが(笑)
戦場って現場をともにした人達とは通じるものがあって、新たな人達と友達になれました。もう自分がきっと年齢だけは行ってる思うが。仕事を通して、新しき出会いが生まれるのはホント喜びがあるものです。そんな何か自分でやってる人達だから、何かまた新たなモノをともに拵えることの出来る可能性を秘めてることにワクワク出来るしね。
ちょっと思わぬトラブルもありましたが、またこれを教訓にエメロンを新たにドライブしていこうとゆきとも話しています。最後に、この催事に誘ってくれたジコンカの恭子ちゃん、アリガトね。

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