この人をここで紹介しないわけにはいかない、フランス代表困ったおばさん(結構チャーミング)ソフィ・カル。ボクの一番のお気に入りの女性現代美術家。女性作家というと古今東西何か軌道を逸したエンターテイメント作家にスポットライトが当たりがち、例えばシンディーシャーマンや草間弥生だったりとか。しかしカルさんの場合、万人の日常に潜むささやかな狂気を拾い上げボクを唸らせる。
Sophie Calle 'Suite Venitienne' project following a man 1986
「ヴェネチア組曲」という作品。見ず知らず(架空の恋人、友達の感覚)の男をわざわざヴェネチアまで出向いて尾行し、それをドキュメンタリー作品にしたりする。これもう30年ほど前の作品だからストーカーの走りだな。また同じくヴェネチアのホテルのベッドメイキングに職を得て、客の部屋の痕跡を作品化しちゃったり。逆に今度は母親に頼み自分を調査追跡する探偵を雇わせ、報告を出させ写真などとともにそれを作品化したり。ストリッパーになってホントにスッポンポンで踊ったり(笑)
でも例えば先のストーカーの本質って、対象の相手のことなんてどうでもよくてホントは「それをしてる自分」へのフォーカスなんだなっていうこと。そういうことを彼女はボクに教えてくれる。
Enjoy your sunday.

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