9/1,2土日「小さな伊勢相談会」潜入して来ました。まず会場の蔦屋書店さんにびっくり、こんなのありなんかなシステム。スタバでコーヒー買って、商品である本を自分の席へ勝手に持って行って読みながら時を過ごす。芸術、文学、趣味、料理、音楽など各コーナーには優秀なコンシェルジュがいて厳選された本を陳列・販売。アラーキーの展覧会しながら彼のさまざまな写真集を販売。最上階には洒落た本やそれにまつわる博物館サロンな仕立てで、西洋料理も食えればバーカウンターで酒も飲める。他に文房具や時計など何でもありな複合店舗。
コンセプトは選べて過ごせる本に止まらない本屋、なんてことなんだろうが凄い。まるで伊勢のおはらい町だ、人の流れは絶え間なく続き、代官山駅からすでに人の列でそのほとんどが蔦屋に向うという、まるで一大観光スポットのような様相。ここで閃いたのですが「ここってやる事全てやって挑戦し進化した図書館じゃ無いか?」と思ったのです。
現在の図書館は最大公約数な利用者を対象に沢山の括り、例えば公費で開設されてるからモノの販売が効かないのは最大の欠点で競争がないからギャンブルもなければ大した挑戦も出来ない。つまり市場とかけ離れてるという事は、現代社会というゲームにすら参戦してなく、現代人の生活とも大きくかけ離れてるわけですから接点がなくて、双方に化学反応すら起こらないのは当然だというボクの見識です。書店と図書館は違うという人も多いでしょうが、そんなの現代社会において本というものの本質を捉えきれない恐竜アタマで、進化の妨げでしかないとも思うんですよねボク。なので衰退の一途をたどる図書館の正反対の極地を蔦屋書店には見たのでした。
中には、お洒落で尖ってるのだろうから、子供や老人は切り捨ててるんだろという人がいるかもしれませんが、ところがどっこい。赤ん坊や子供に老夫婦ザクザクと来店して老若男女が時間を過ごしてるんです。確かに欧米と違い、一極集中な場所を好み求める日本人特有のメンタリティーには閉口させられるところもありますが。県の図書館協会の仕事に一度絡ませてもらって現場の方々とお仕事をさせてもらった経緯もあって、ボクなりに第三者の眼でもって現在の図書館を見つめ続けています。少し苦言を呈したようなカタチになりましたが、現場を揶揄したいわけでなく、将来展望のサンプルとして記しましたので、図書館関係者の方にはひと言お断りを述べさせてもらいます。
話しを戻します。
観光相談はそのほとんどを女子チームに任せ、ボクは店内を散策してたのですがもうホントにサトナカやマップや伊勢うどん売ってる場合じゃなくて「えっ!こんな作品集も出てるんだ、あーこんなのもあるのか!あーヤバいこういうのもいいぞ!」なんて感じでもう絶対に買い切れないくらいの欲しい本の連発で、何冊か買いましたが全部買えるわけもなく、もうこうなると我慢我慢の生殺しの苦行でありました。
そして、ボクたちEMELONコーナーは店内トラベルコーナーの正面に位置してました。近々伊勢に行くと言う相談の方がひっきりなしに訪れ盛況、そりゃあれだけの人間の出入りがある店舗なんて古今東西そうは無いと思いますから。やっぱり相談の皆さんは効率化を図る旅をお望みで、あそこもここもグルメにお土産に温泉とか。そらそうですよねグルメ以外は東京にないものだし、でも旅の時間つまり容量って限りがあると思うんです。ボク自身旅の前にもくろむ容量と実際の容量にはギャップが生まれます。なので最近は18旅慣れもしたのも手伝い、自分の容量を超える旅は控えるようになりました。そんなボクが相談窓口の後ろで、旅は容量、ガイドに頼らず自身の感性と嗅覚でもって攻めの姿勢で自身の旅を創造しましょう……なんて余計なこと言ってたら、ボクの旅は特殊ということでゆきと小川に叱られました。まあ旅で伊勢を目指す人も今はさまざま高速を自家用外車でぶっ飛ばしてくる人、セレブにのぞみグリーンで来る人、夜行バスでやって来るヤング、そしてボクみたいに青春18とか皆が皆同じじゃないものななんて深みにハマるばかりだったです。
そして、東京に暮らし伊勢のことを愛してくれてる多くの方の来場でも賑わいました。神宮関連、珠家のお客さん、新たなところでは「伊勢うどん友の会」というのがあるそうです(笑)松阪出身の石原さんという方が率いて見えます。
http://iseudontk.exblog.jp/
他にもいろいろな方と今回出会ったり再会することが出来ました。皆さん、忙しい時間を縫ってサポーターのごとく蔦屋さんに足を運んでくださってボクたちもアウエィの闘いでしたが心強かったです。そして伊勢からの仲間のエールもアリガトでした。
長くなりましたが、以上で報告終わり。
図書学に旅学、都市学、そこにおける文化人類学の様な考える事のとても多かった有意義な2日間だった。
そうそうおもしろかったのは、ああいうスーパー書店、あれだけ厳選された書籍の中にボクたちの「伊勢うどん」が一緒に並んでるのを想像してみてください。皆さん「何これ、うどん売ってるよ」「伊勢うどんってあの変なうどんでしょ」って感じ、それだけで異彩を放ちました。結構買ってくださる方とも話し、ボクとしてもしてやったりと言うか爽快感がありました。
それは、うどんの世界では劣等生の「伊勢うどん」ですが、ボクなりのデザインという切り口で多くの人の心と接触出来た喜びです。しかしまだまだ道半ば、今後も信じたものをガンガン作りたいと思っています。

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