高橋尚子選手の引退が世の中を駆け巡った今日。
Qちゃんが現役だった時に、私には不思議に思えてしょうがない事があった。
優勝したり、すばらしいレースをした時のゴール、ゴール後がさわやかなのはもちろん、力を出せなかったり、皆の期待に応えられなかった時のゴールやゴール後もさわやかなのはなぜ?って。
「あんなレースになっちゃって、どんな気持ちのゴールなんだろう」って、こっちの心配をヨソに、なんかケロッとしている。
悔しくないはずが無いのに、よく普通の顔してられるな、よく普通にインタビューに答えられるな、と思ってた。
普通の選手なら、報道に背を向けるだろうし、その場から一刻も早く立ち去りたいはず。
それは、勝負にこだわらないヘラヘラした感じとも違う。
なぜ?の疑問が、今日の引退会見で、少し見えたような気がした。
自分の言葉で、飾る事もなく、心の内がよく解る内容だった。
一日一日、全力でやって、スタートラインにつき、全力を尽くして走る。
その結果が、良い物であれ、悪い物であれ、納得出来るし、感謝出来る。
それが自然に出来る人なんだろうな。
一日一日、全力で取り組めなければ、それは高橋尚子では無く、スタートラインにも立てない。
全力で取り組んだからこそ、自分で決めたスタートラインに立つ事なく、引退を選んだ今も、さわやかでいられるのだろう。
本当に好きな事だからこそ、自分の心に素直に従うのが一番なのだと思う。
Qちゃんが走り抜けた後には、いつもさわやかな風が吹いていた・・・
ゆ

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