以前感じた衝撃的な体験があります。それはいつも行っていたお盆のお墓参りの事。金沢の磯部と言う場所にあった父方のお墓なのですが、その時は家内と娘だけで行くことになってお墓にお参りをしたのですが、いつも感じる充足感がお墓に手を合わせて拝んでいるときに全く感じられなくてスカッと気が抜けるような感じがしました。不思議だなと思ったのですが、まぁその場はいつものようにお墓参りを終えて帰ってきました。後で両親に聞いたらあの墓地は移転が決まってもうお墓から遺骨は抜いて新しい墓地に持って行ってしまっていたとのこと。
それではあのスカッと気が抜けたような感覚はいつもは「何かが」受け止めてくださっていた自分の思いが受け止められなかった感覚だったんだなと思いました。お墓には何もないと誰かが歌で歌っていましたが、そんなことは無くてあそこには何か生きている人の思いを受け止める何かが宿っているのだなと思ったものです。お墓参りは何かを為している大切な行事だとつくづく思いました。

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