仏様と違って神様は、特に日本の神様は人を嫌う傾向があります。嫌うというのはちょっと違うかもしれません。意識を向けないというのが正しいかもしれません。人が神社を作り神様を祀るのはあくまでも人の都合になります。神様には神様の都合があります。
多くの人がお参りする大きな神社に神様が本当に居られるか?そこには大きな神様専用の出入り口があるだけでそこに神様がおられるかどうかはわからないことです。出入りする気配にお参りしていると言えるかもしれません。
私に言わせていただくと本当に神様がおられるのは、忘れ去られたようなさびれた小さな社です。そういう場所にこそ神様の居られる気配が濃厚にします。だからそういう場所に近づくときには私は恐る恐る近づきます。それが作法です。畏敬の念を持って敬い奉ることこそが神への人の本当の仕え方だと信じています。神様のご神体に接する機会は一生に一度あるかないかです。私達は神様の気配だけに接しているのだと思っています。
自然というものへの畏敬の念が凝り固まったものが「神」という存在です。仏様とは違って人には心底理解しがたいものが神様だと思っています。

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