プレバトというテレビ番組の俳句の錦秋戦というのを観ていて、一位になった千原ジュニア氏の俳句に思うものが在りました。
「痙攣の吾子の吐物に林檎の香」
熱性痙攣に陥った我が子に気も動転してどうしょうもなくなっているときに、子供が吐いた、そのものから林檎の香りがしてフッと我に返ったという心境を詠ったものでした。
私の娘もまだおむつをしている頃、親子三人で布団を並べて寝ている夜中、おむつが取れてしまった娘がどうしようかと右往左往しているうちに私の枕もとで立っているときにおしっこを漏らしてしまいました。ジャーという音と娘が懸命に何とかしようとしていた健気さを感じて笑い泣きしながら夫婦で後片付けをしていた記憶が蘇りました。
吾子というのは「あこ」と呼び我が子に対する愛しさがこもった言葉です。人が持つ親子の情愛に心が溢れた一瞬でした。

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