世阿弥の言葉だったと思います。時々自戒の言葉として思い出している言葉です。
若かったり新しかったりする生き物や人の美しさというのは、その時一時のものであり輝いているのは一瞬に過ぎない、そんなものに囚われていてはいけないというような意味だったと思います。
儚い一瞬の美に囚われて物事の本質を見失ってはいけない。本質というものは時の流れに意識を深く潜ませて長い間隔で観て行かなければわからないもの。
例えば芸能人などでも美しさを輝かせて競い合う人たちを見ていても、それは一瞬の美に過ぎなくて人への見方というのはそういう一瞬の時に囚われていてはいけないのだと何となく思います。
愛でても良いのですが、いつか崩れ行く美に本質を求めるのではなくて、人も物事も長い時の流れを心において見つめていくことが大切ということです。
時というものを友として人はモノを見つめていくことが常に必要と言うことなのかもしれません。

11