NHKのプロフェッショナルという特集番組で労災を専門のように頑張っておられる弁護士さんの企画を観ていました。
そう言えばと思い出す友人が一人。彼は小学校からの幼馴染で労働基準監督局に勤務しています。彼は正義感と倫理観に優れた男だったので、そういう仕事は適職だなと思っていました。国立大学を優秀な成績で卒業しながら、私同様卒業時に超氷河期の就職状況で小さなスーパーマーケットチェーンに就職して東北などに飛ばされて何年か苦労していました。
それから何年かして労働基準監督局に就職しました。そして何年か金沢で頑張っていたのですが、どうも職場の上司とやりあってしまったらしく島根のほうに移動になってしまいました。彼は普段はとても温和でおとなしい男なのですが、先にも書いたように結構な正義感の持ち主なので、きっと何か許せないものが目についてしまったのだと思います。
労災認定の弁護士さんの戦いと密接につながっているお役所に自分の友人が務めていることが何かこういう問題に体温を持って私に迫ってくるような感覚を与えてくれます。
彼は彼の地で嫁さんをもらい彼の地で骨を埋める覚悟をしたようです。時々肉親が住んでおられる金沢に戻ってくると私を訪ねてきてくれることもあります。私が心許せる友人の一人です。
過労死などというものはあってはならないことです。モーレツ社員などというものは過去の遺物であり、今は適正な労働環境というものがあってしかるべきだと思います。真面目な国民性から来ている「働く」という事への誤解を解消していかなくては未来の日本の社会は不健全なものになっていくと思っています。

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