「先生助けて」と駆け込んでこられたお客様。腰が痛くてほとんど這いつくばるように来院されました。
骨盤の様子を見ると歪みはない。内臓の状態もそれほどバランスが崩れているわけではない。ただ足の指をもむと痛みがあるようで、これは腎臓の経絡に何らかの異常があるときの反応なので、体を丁寧に診ていきました。
すると腹部に大きな「虚」の範囲が発生していました。そしてお話をお聞きしていると高齢のお母さまがにわかの発病で入院させる手続きをしてきたということでした。
これはお母さんに氣を吸われたというかあげてしまったのだなと判断しました。そこで腹部の大きな「虚」に対して温める施療を繰り返し行いました。
するとてきめんに効果が出て、あっというまにスタスタと歩いていけるようになりました。身内、親子だったりすると身体の状態がシンクロすることはよくあります。この親子の場合は母親が娘の「氣」に依存しているような状態が続いていたのだろうと思います。
親子なのだから氣を吸われても何も私は言えませんが、吸われる側にはある程度それに対する心構えのようなものがあったほうが良いようです。少し防御法をお教えしておきました。

5