その方の氣視をしていると池が視えて、それが豊かに水を湛えているのだけれど暗い感じがするのが不思議でした。そのうちに池の真ん中に光が見えてどうも蝋燭が一本きれいな光を灯しているのが視えました。
何の事か全くわからず施療を終えてその方が相談をされてきました。それによるとまぁ平和な理由なのですが、家を継ぐべき長男さんが家を出られて別に家を建て住んでおられるのですが、その方が何故か幸せなのかどうなのか母親であるその方には心配で、どうすればよいのでしょうかというご相談でした。
私は自分が視たビジョンの意味が何となくつながったような気がしました。お話を聞くと長男さんはとても優しい性格の方だと言います。水は霊的な意味で言うと「思いやり「や「人情」を意味します。あの暗い池は長男さんのことだったのだろうと思いました。
私は彼女に小さなお仏壇を購入して本尊の仏像も付けて長男さんに与えるようにお伝えしました。長南さんの心の中には実家を継ぐ自分というのが魂の根底にあるのだと思います。それが図らずも家を出てしまったことで崩壊して自らのアイデンテテイが確認できなくなっているのだろうと思います。ご両親から仏壇と本尊をもらい、そこに燈明を供えることで彼の心の中にも明るい光が灯るはずです。
私自身が長男であり、やはりある理由で両親のもとを離れる時期がありましたが、母親はやはり小さな仏壇と本尊の仏像を私に与えてくれました。それがしっかりと私の心の支えになったことを私自身が実感しています。人には魂の系譜を感じられるものが必要なのだと思っているのです。

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