仏様は人のそばに常に寄り添ってくださっている存在で、でもだから救ってくださるかというとそうでもない。手を差し伸べるかと言うとそうでもない。ただ寄り添うのみの存在です。
それでもその温もりや優しさわ感じないわけではなく、広大無辺の愛を感じることはできます。人の中にも仏様の存在のかけらのようなものが入っているのも間違いないことで、それが引き寄せあっているのかもしれません。
しかし人ほど矛盾し混沌とした存在も無いわけで、仏様のかけらを宿しているとは思えないような行動をする場合も多々あります。
そういう行動のもとになるのは何と言っても「欲」です。「欲」というものが人を仏の道から遠ざけると言っても過言ではないように思います。
人は「生きる」と言う事の意味を「欲」と同一視しているようなところがあります。美味しいものを食べたい、人と違ったものを持ちたい、人より偉くなりたい、人を支配したい、そういう「欲」が「生きている」ということだと勘違いするように思います。
仏様はただ寄り添っているだけです。そこにはこうしなさいというアドバイスもなく、こうしてほしいと言う希望も無いようです。
でも寄り添ってくださっているのは何かの意味があるように思えます。

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