というのは妖怪の一種で、突然周りに誰もいないところで大声を出して人を驚かす妖怪です。
彼女の住んでいる家の二階の天井の片隅にそいつがいるのが視えました。
施療後にご家族で大声を出してわめいたりするようになったご家族の方はおられませんか?と聞いてみると「私です。ここへ出掛けに兄に怒鳴り散らしてしまいました。何であんなに怒ったのか自分でも不思議で反省していたところです。」との事。
詳しく話を聞いてみると、彼女は元々二階の奥の部屋に住んでいたのだけれど、お父様が最近亡くなられてそれから自分の部屋は閉め切って、お父様の部屋に寝ているらしいです。
閉め切った部屋は換気が悪く、時々使っている姪御さんも閉め切りのその部屋でパソコンを使用しているとか。
閉め切った部屋は「邪気」が溜まりやすく、また亡くなられたお父様は自分の部屋で寝ている娘に「そんなところで寝てはいけない。自分の部屋に戻りなさい。」と言っているようでした。
うわんという妖怪の形で現れたのは家の中の邪気の凝り固まったものだったようです。そして亡き父上の娘を思う想いもそういう形を見せたのかもしれません。

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