胆の経絡というものがあります。西洋医学で言う胆嚢の機能だけではなくて、全身の関節などを支配している経絡でもあります。肝の経絡と対に考えられていますが、ある症状についてはこの胆の経絡が特化した働きをします。
あくまでも私の私見なので、独断と偏見に満ちていると考えていただければいいのですが、この胆が支配する「スジ」のようなものが全身に繋がっていて、特に肩や指先などとも繋がっています。そして、胆の経絡が「実」の状態になるとこの「スジ」が固くなり引きつれのような状態になります。
すると指先や肩に「こわばり」のような状態を引き起こします。原因が胆かどうかを調べるには右肋骨のそばにある胆の反射区を押圧してみると「こわばり」が緩むことで判断できます。
胆嚢の機能はたんぱく質の分解などが主要なものですが、年齢などが進むことによりたんぱく質の分解機能が低下することは考えられ、そのために胆の経絡が働きすぎになると「実」という状態になるようです。
これが進行したり、他の経絡と連動するとリウマチなどの症状が出てくるように思えます。
最近はこの胆のスジのこわばりに対しては「灸」(千年灸)による施療を試しています。根本治療をしないと末端のこわばりはよくならないと考えるからです。
ストレスや老齢化によって胆の機能は落ちてしまいます。そういう時は何かと関節や末端の身体部分に痛みなどが出やすいものです。脂っこいものを食べるについてはご注意ください。

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