テレビにしても、映画にしても、漫画にしても、小説にしてもそれは全て虚構の世界です。事実を基にしたドキュメンタリーの作品であったとしてもそのメディアに焼直された時点で一部虚構の世界に所属してしまうような感じもあります。
それでは「霊界」というのも虚構の世界かと言うと・・・それは微妙です。主観と客観という捉え方の問題もありますが、現実世界に影響を与えるというかシンクロしていく部分が人の思い込みや思い違いであるかもしれないという部分を考慮しても、完全に虚構の世界であるとは言えない部分もあるのは確かです。
人の存在の根幹に関わるところが含まれているからなのかもしれません。
「曼荼羅」などというものにしても、単なる絵柄でありながら全世界を表していると信じられているわけですから、それは私にとって真実の世界とも感じられるものです。歴史の中の名僧たちにとっても曼荼羅は世界の真実の一つの姿として捉えられてきたものだと思います。
人は人の望むもののみを虚構から実存の世界へと引き上げるのでしょうか?私は極端な考えかもしれませんが、そうかもしれないと考えている部分もあります。
この実存の世界のほとんどは、自然界も含めて、人というものが望んだものが形となって現れているものなのかもしれないと思います。人の潜在意識の持つ強大なエネルギーというのは凄いものだという事を私は知っています。
人の望むことも望まないことも、この虚構ではない世界ではいろいろと起きています。しかし、それも含めて人の望んでいることのみが起きているのがこの世界の真の姿ではないかと考えてしまいます。
虚構の世界が描かれている・・それは設計図のように何枚も何枚も試し書きがされているということなのかもしれません。現実の世界が人の思いで成り立っているのだとしたら・・・。だから、霊界なんていうのは人の思いの真の姿が垣間見えているものなのだとしたら・・・。

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