昨晩は所縁のある方の御通夜へ行ってきました。その席でお坊様の法話のようなものがあり、「人は100%死ぬもの」という言葉が心に入ってきました。
故人も精一杯生きようとされていた方でした。決して死にたくないと思い続けておられただろうと思います。でも、「死」は容赦なく訪れます。肉体の生命活動を停止させてしまいます。
幸にも私は死んだ後の魂の存在を確信できます。その意思もぼんやりとですが、認識できます。そうすると、私の中では人の魂というものが旅をしているのだろうという意識が生まれます。
常に一歩先へ歩み続けていかなければならない「旅」。それが人の、もしくは生き物全てに課されている「旅」。「死」というのは旅のステージが一つ違った段階に上がるか下るかするステップなのだろうと思います。
わずか一歩ですが、ステージが移って以前のステージにいる人達にはもうその旅人は見えなくなります。いなくなったも同然になりますが、それでも魂という形になった旅人は「新たなる旅」を始めているのだろうと思います。
本質は新しい旅についていますが、「その影」は現世に残っています。子孫を見守り続け、伴侶だった人の魂を待ちます。
御通夜の席で悲しみに包まれながら、私はその新たなる旅立ちを祝っているような気持ちにもなっていました。

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