彼女の霊視を始めると、凄く陰のある武士の姿が視えてきました。これは性格的に変っているなぁ・・と思いつつ、その男の人を視ていると戦国時代の武将だということがわかりました。
それも「先駆け衆」と呼ばれる戦のときに先陣を切って敵方へ走りこむ命知らずの武将だったようでした。彼は、孤独で人と馴れ合うということが苦手で、父母にも愛されて育ったわけでもないようで、心はいつも冷たい冬の中にいるような感じでした。
ただ、彼には愛する男がいたようで、その頃には今のような偏見はなかったのですが、「衆道」という同性愛のパートナーがいたようです。兄が妹を愛するようなそういう愛情を感じている相手が同じ家中にいたようでした。
ある戦場では、その愛する彼が敵に攻め込まれて命が危うくなったために彼は統率を乱してまで駆けつけて彼を救い、戦後に咎めを受けて格下げされたりもしたようです。
今世で彼女のご主人になられている方は、その前世では敵方の武将でお互いに力量が伯仲していて何度も戦場で雌雄を決しようとしても勝負が付かなかった相手だったようで、「衆道」の趣味もお互いに在ったようで「愛憎相半ばする」というような間柄だったようです。
彼の生き方は極端でした。命のやり取りの狭間か、念友(同性愛の相手)といっしょにいる時にしか生きている実感を感じないような心理状態だったようです。
今世で女性に生まれてきたのは、「母」となって「子」という純粋な愛の対象を得てみたいと思ったからのようです。その「母の愛」というものを自分の心と身体で実感したときに、彼の冷たい魂は温かみを得るのかもしれません。
この日記は彼女の希望で書いてみました。書いている内に、この魂の本当の気持ちが伝わってきたようです。Tさんへ、「母」となって魂の安らぎを得ることが大切なのだと思います。今世での「男性」という存在は全て「我が子」と考えてみてはどうでしょうか?難しいかもしれませんが、「業(カルマ)」というものから解脱するためにはそういう厳しい修行の過程が必要なようです。

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