日本刀の研ぎ師として有名なのは本阿彌光悦に代表される本阿彌家だろうと思います。
この方の前世は本阿彌家とは幾分の関わりはあっただろうとは思いますが、まだ戦で刀剣が実用のものとして重宝されていた時代の研ぎ師でした。
人の命を奪うものである刀には、やはり命を奪われた者の念が籠ります。それを祓いつつ刀を研がなければならなかったようです。だから、身体も精進潔斎して心も清らかにして作業をしなければなりませんでした。しかし、戦国時代は需要がとても多くて次から次と研ぎ続けなくてはならず、いつも死念を祓い続けていくのも難しかったようで、いくばくかの「呪」というものも受けていたようです。
今世でのお話をお聞きすると捨て猫や野良猫が次々とやってくるようで、霊視してみると成仏させてもらった刀剣に憑いていた怨念というか魂魄が猫として恩返しに彼女の元に来ているようでした。
人の命を奪う刀剣という武器は、やはり霊的に重いものになってしまっていくのだなぁと感じました。研ぎ師という仕事は大変厳しいものだったようです。

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