という題名の漫画を今、読んでいます。熊倉隆敏という作者の漫画で二人の姉妹の奇妙な物語。姉は霊視者で、妹は憑依体質。おじいちゃんは祈祷師のような職業人で、この三人が飄々とモノノケ達と関わりながら事件なんかをこなしていくストーリー。
憑かれるものの大変さや、視える者の辛さなんかも描かれていて心理描写が漫画らしくはなく、ただ作者が相当モノノケ好きで高等な知識を幼いというか若い姉妹に無理に語らせるから、その辺りにちょっと違和感があります。
ただモノノケ達や憑き物たちにもそれぞれに「存在する理由」がきちんとあって、意味も無く存在している化け物なんていないというあたりをきちんと描き込んでいるのはとても良いなぁ・・と見ています。
昨日読んだストーリーで出てきたのが「モクリコクリ」という神様というか、お化けというか・・・。人や妖怪が年を経て身体や心の表面にこびりついた古皮を剥ぎ取ることを仕事にしている神様です。
あぁ、私も剥ぎ取ってもらいたい!!と思ってしまいました。病気や身体の都合の悪い部分もいっしょに剥ぎ取ってもらえるらしいので、きっとすっきりするだろうなぁ・・と。漫画のストーリーは「モクリコクリ」がその剥ぎ取るための小刀を無くしてしまい、それを探す手助けを姉娘がいやいやながら手伝うというもの。なかなか見つからなかったのは、その「小刀」の霊力を恐れた土地神が封じて祀ってしまっていたからでした。人の身の姉娘には視えたのですが、「モクリコクリ」には視えなかったわけです。
断食や滝行や荒行と言われる修行の数々は、きっとこの「モクリコクリ」がするような心や身体の古皮を剥ぎ取る行為を人が自分自身でしようとして為すことなのだろうなぁと思います。だとすると、人の心や身体の古皮というのは「煩悩」ということになるのかな?

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