水の上でクルクルと蛇が渦を巻いて廻っている光景が視えて、何だろうと視続けていると竹で出来たおもちゃだとわかった。
昔、松露舟というおもちゃがあったのをご存知だろうか?夜店の屋台などで売られていたのだけれど、松脂が火で溶けて脂分が流れ出す勢いを使って、水面の船が走り出すおもちゃで、最近は全く見られなくなってしまったものです。
竹の胴体の頭の部分が松露舟のようになっていて、水面を走って、その後に竹の胴体がついて泳いでいく蛇のように見せるおもちゃでした。
小さな池でそのおもちゃで遊んでいる子供。その子を見守っている土手の上の女の人が料亭のおかみさんで、ご主人はテキヤの親分(祭礼の際の屋台の仕切りをしたり、屋台を営業する仕事の親方)で、そのおもちゃはご主人が我が子に持ってきて与えたものでした。
幸せではあるけれど、ちょっと物憂げな気持ちで子供とおもちゃを見つめている女性。大変肝の据わった「覚悟」のある女性で、滅多なことでは動じない人でした。美人で、その気性を買われて遊女から身請けされて、料亭のおかみさんになり、子供も出来て幸せな日々を過ごしているのですが、何か心に憂いがあるようでした。「自分だけが幸せになっていいのか?」というような疑問がぼんやりと彼女の心の中にあるようでした。水面でとぐろを巻く蛇のおもちゃが彼女の心の中を表現しているように視えました。昨日、霊視させていただいた女性の前世の姿です。

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