ども、片道100キロまでは近場な者です。(+_+)
8月15日は終戦記念日。であると同時に長崎県人としては精霊流しの日でもあります。
ちゅうことで朝から長崎市に足を伸ばしてみました。
久しく地元を離れておりましたので意外にもこのブログで紹介するのは初めてです。
旅の途中でさだまさしさんの『精霊流し』を弾き語りした時にきょとんとして聴いていた若き旅仲間の為にもここに記したいと思います。
『精霊流し(しょうろうながし)』とは長崎県内で行われる伝統行事で、
初盆を迎えた故人の家族らが行灯や造花などで飾られた『精霊船』と呼ばれる船に故人の霊を乗せて運びます。
船と言っても実際に川を渡る船ではなく
底に滑車の付いた曳き物が主でございまして
派手に装飾されているものも多く
何かのお祭りと勘違いしそうになりますが
あくまでも故人の霊を追悼する行事であります。
だいぶ昔の話しになりますが
この『精霊船』1艘で家が1軒建つと言われた時代もあって
個人で1艘出す家はかなり裕福な所であるという象徴でもありました。
今では『もやい船』と呼ばれる自治体でまとめて1艘を出すと言った形がほとんどだそうです。
今年も長崎の県庁坂にはそれぞれの思いのこもった色々な精霊船を見ることが出来ました。
東日本大震災の犠牲者の為に造られた船にはメディアのカメラマンが付きっきりでした。
長崎に住む東北出身の有志の方々が製作にあたられたそうです。
…行く道を清める為にこれでもか!と放たれる爆竹や花火。
警察官とちょっとしたもみ合いになるのはしばしばで
たまに通行人や、車に向かって爆竹や花火が飛んで来たりするので見ている方も気が抜けない。
日本国内で故人を忍ぶ追悼の儀式がこんなに騒がしいのはここ長崎だけだろう。
ブタは長崎県人なので幼少の頃からこれが当たり前だと思っていました。
故人は粛々とした中で見送られる方が良いのかもしれませんが
長崎ではこの精霊流しはなくてはならない夏の風物詩なのです。
街を練り歩いた船はどうなるかというと
長崎港まで曳かれ、その場であっという間に解体されます。
次々とスクラップにされていく姿は儚いというかなんというか…
大昔はそのまま海へ流してたらしいのですが
今そんなことしちゃ明日から五島行きのフェリーが出るスペースがなくなってしまいますよね。
こんな感じなんで良く長崎県人=お祭り好きのような県民性で見られてるのかもしれませんが
47都道府県の中に1つくらいこんな風習が残っている所があっても良いのかなって
日本一周帰りのブタは思ったりするのでありました。m(__)m


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