旅だったなあ、と思い返す。
家に帰ってから家計簿を書くために、東京での出費を携帯に
メモってきた、マメ or ケチ or 職業病(会社では経理事務)な
僕ですが、そのメモを見ているだけでも、いろいろな場面が思い出され
じーんと来る。3日間の旅だった。
そんな今回の東京行きで、新たに出演依頼を頂いたので紹介します
★3月13日(日)18時30分オープン 19時スタート
『 ことばーか vol.5』−SPRING POEM PARK−
シリーズ第5弾!
初春に咲き乱れる詩の朗読会です。
出演・蛇口、桑原滝弥、鈴木陽一レモン、村田活彦、さいとういんこ
会場・CAT'S CRADLE(キャッツ クレイドル)早稲田
料金・1500円+別途500円ワンドリンク
ってことで、ポエトリー・リーディング第一世代がズラリの中に
第三世代の僕が混ぜていただきます。胸を借りる、とかじゃなく
皆殺しにするし、そういうつもりで蛇口さんは
声をかけてくれたんだ。って、そう思ってます。
それから、別な話。 mixiに、僕のコミュニティが出来ていました。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=5466077
うちの嫁、れいちゃんが作ってくれたのでした。
TOP画像が、いやん、だったので、誰にも宣伝せずにいたら
れいちゃんに「てめえ!」って言われました。
「せっかく作ってやったんだから、宣伝しろや!てめえの
面白いとこなんか顔面くらいしかねえんだから、
恥ずかしがってんじゃねーぞ、コラ、くそさびーな
(とってもサムいという意味だね)、とっとと宣伝して
そんで笑いモンになってみせろよ、がはは!」
って、言われたので。宣伝、しますね。
さらに、明日2/17(木)には一宮で、急遽ライブすることになりました。
お笑い時代の仲間から誘ってもらって、21時か22時頃かな、
20分くらい何かをやります。こちらは気楽なライブです。
くわしい場所さえ、いまだに分からないし。前日に告知したって
誰も来るわけねーですけれど、いちおう。
− では、東京日記を、あらためて。
SSWSの会場、新宿MARZに着くと大勢のMARZスタッフが
念入りなメンテナンス作業を行っていた。
これまでSSWSに、1エントリー者として参加してきて、いつも
24時オープン後の様子しか見てなかったけど、今回ゲストライブで
開場前のセッティング・リハの様子を初めて見たけれど、一般的な
小さなライブハウスとは全然違う、プロ!の姿がそこにあった。
一流の仕事とは、こういうものか。プロとしては、なんてことない
日常の準備だけど、その仕事ぶりが見事ていうか、きっちりしていて
でも本来それは当たり前の事だから、いかに僕がアングラに居るか
ぬるい所に沈んでるか、が明確に見えた。
チャンピオントーナメントは、馬野幹さんがキャンセルだった。
幹さんのブログを読むとギリギリまで迷って、やめたみたいで、
残念だけど、いくらか元気では居るようなので、そろそろどこかで
ふらっと唄うのかもしれない。新作Youtubeも上がってるし。待つ。
幹さんが来ないのは予想できるっていうか、ありえた範囲だけれど
なんと他にも2組のキャンセルが出て、全5組でのトーナメントに
なってしまった。こんなことは、過去のチャンピオントーナメントで
1度もなかったことで、問題だと思う。SSWSの衰退を示している。
大会の権威が揺らいでるっていうか、もうとっくに堕ちてるていうか
エントリー者にさえ、なめられている、って思った。そうでしょ。
観客は、4人くらいしか入らなかった。
第3サイクルのグラチャン大会とか200人くらいだったと記憶している。
驚く、というよりも原因はいくつか思い当たるから、やはり…だけど、
ちょっと予想以上の壊滅的状況に感じる。
僕は、そんななかゲストライブをやってきた。セットリストは
1、排水口ネタ
2、エナ
3、真夜中の少年(ひとりコトナ)
なんしろ客席ガラガラなので、なにを言ってもやっても基本は
しーん。。。なのだけれど、それでもなお、排水口ネタは絶賛されたりする。
名古屋で3回やって、今回で4回目のライブ披露になるけどスベリしらず。
あのネタの評判の良さは異常。さらにもっと極めていきたいって思う。
トーナメント本編、エントリーは
灯汰、eBi、カフェオレ、バグダットの盗賊、kiss my 明日
kiss my 明日a.k.a.蛇口 は椅子に座っての朗読スタイル
蛇口節とも言える犯罪すれすれの世界観が、いつだって刺激的。
カフェオレ(エントリーネームがすごく長くて、略すと確かカフェオレ)
は、演説っていうか社会批判を素の喋りで投げかけるスタイルで
「皆さん、伊達直人を吊し上げなくて良いんですか?」っていう
唐突なパンチラインでの終わり方。僕は好きだったな。
他の3組はHIP HOP畑だと思うけれど
バグダットの盗賊は2人組で、たぶん普段やってるのと違う、朗読風の
スタイルで、お互いに人生を振り返る「履歴書」を読んだりした。
eBi は、MC BATTLEでも名前を見かけるフリースタイルMCで、僕も以前から
youtubeで見た事はあった。この日も、お題を自分で設定してのフリスタ。
灯汰は、この日唯一の持ち曲っぽいアクトを見せるMCで、クオリティが
一番まとまっていたかもしれない。特に強烈なインパクトのある場面は
なかったけど、重ためのトラウマラップぽいようでいてメリハリも利いた
聴きやすい心地よいフロウだった。トラックも自作で、素敵。
結果は灯汰が優勝!おめでとう!準優勝のeBiもグラチャンに進出。
最後の審査員コメントでAV女優のひと(名前が分からない)が
今夜の全部のアクトをAVに例えてコメントして、素晴らしかった。
会場は爆発的に沸いて、完全にこの夜のハイライトだったし、それは
単なる下ネタという笑いだけではなく、ひとつひとつ的確で丁寧で、
知性を感じる官能で、もはや詩だった。ぼくも「負けた…」と思ったし
ほんとうのチャンピオンは、あの女優さんだった。
それから、最後の最後は審査委員長でありSSWS代表の
太郎本人さんがコメントを…っていう流れになるんだけれど、その時
すでに太郎さんはDJブースの辺りにゆらりと移動しており
「そんなのいいからさ!踊ろうぜっ!」ってゴキゲンだった。
この日はSSWSの前に、すでに太郎さんは、ホームランチョップ
鎮座DOPENESSとかとのイベントに出演してきていて、リハの時点で
酔っ払っている感じで、客入れオープンDJタイムの間もステージで
激シブなSAXプレイを披露したりしていた。そして最後まで
太郎さんは太郎本人だった。
SSWSが盛り上がっていない、と言われてしまうとすれば
責任は代表である太郎さんか、と思いがちだけれど、太郎さんは
象徴天皇だな。。って、僕は思って、周りのスタッフとかが
もっと動かなくては?と考えた。しかしていろいろ話を聞くと
むずかしい面はあるようで…。考え方は、ひとそれぞれ…。
ただ、それでも、素晴らしかった時代を体感している身として
また地方(名古屋)からの目線として、いちばん言いたいのは
公式サイトくらい、しっかり更新してほしい。ってことだなー。
以前のSSWSは予選から全てのエントリー者の名前や意気込み、
トーナメント表の結果と、審査員のコメントをアップしていて
わー!こんなひとがエントリーしたのか!って驚いたり、
審査員コメントから戦いの様子を想像したり、できた。
そうやって、地方でもSSWSのウワサは拡がっていたし、
新たなエントリー者が続々登場した。
今は毎回、優勝・準優勝者の名前しか書かれていなくて、
詩人なのかラッパーなのかさえ判別できない。これでは、
身内にとってのメモ帳くらいの意味しかなくて、新たな
エントリー者の獲得にはつながらないだろう。最近はSSWSの
話をすると、よく「あの大会、まだやってるんですか!」って
言われる…。存続してないという意味で「終わってる」と思われてる。
今回の大会だって、悲惨な状況でも、やっぱりまだまだSSWSでしか
起きえないような奇跡。うつくしい瞬間があったわけだし、いつまでも
開催し続けてくれるMARZに、恩返しをしたいって僕は思っている。
今、居る場所から、いかに向上心を持ってやっていくか。
それしか、僕に出来ることはないだろう。明日だって。やるさ。
猫道ロックフェスレポートは、また明日か、あさってに。

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