20日、三角みづ紀ユニット「悪いことしたでしょうか」
発売記念ツアー 名古屋公演@なんや。 間に休憩を挟んだ
2部構成 1時間半のワンマンライブだった。が、僕にとっては
ライブよりも大切なことが、いくらか立ち昇って顕れる1日だった。
三角さんが綺麗な声を出していたり、林さんが見事な音色のギターを
奏でたり、瀬戸さんがダンディにベースを弾いてたり、井谷さんが
いろんな木やら鉄やら紙やら壁や床を叩いてがちょがちょしていても
僕の寿命は延びたりしないし、縮んだりもしないように思う。
でも
「一晩だけ。狙ってたんだよね。」とかいう言葉を聞くとき
寿命が どうにかなっちゃう!と思う。
久しぶりに会えたDJ TAKESHIさんのNO FUTUREな生活っぷりを聞いたり
中川さんから16歳の桑原師匠話を聞いたり、三角さんや井谷さん、
歌人の野口さんや、正文館のマーズさんと話せたりして、素敵だった。
三角さんの仕事への向き合い方は生きること/活きること、そのものに
思えたし、井谷さんは宇多田のペプシCMに参加して親孝行になったから
もうペプシしか飲まないもんね!って言ってた気がする。マーズさんは、
ライブで、演者が立位で演奏することに違和感を持っていて、アジア人は
座るよね!って言ってた。気がする。火星人 is ジベタリアン。(失礼)
野口さんは、かわいかった。
野口さんと話していて途中になってしまった話題が、ある。
「影踏み遊び」って今度やるイベントタイトルの意味・由来について
てきとうな嘘をついていたら、えっ?でも出演者たちが影を踏み合って
遊んでいるとき、観客はどうすれば? みたいな流れになって、ぼくが
ステージというのは…ステージでなくて紙媒体でも同じと思いますけど…
くらい言いかけてるときに「レモンちゃーん!」って言って中川さんが
登場した。で、そのままになったから、続きを書いとく!ここに。
出演者同士が影を踏み合って遊ぶ以上に、演者と観客こそ影を踏み合う関係
なのでは。演者は時に観客とのコミュニケーションを求め、観客は時に演者との
コミュニケーションを錯覚するけれど、究極には関わりあうことが出来ないので
せめて作品を介して、分かり合えた気分ごっこくらいはしたくって、その際の
作品ていうのを影に見立てたイベントタイトル、なのかも!(あとのせサクサク)
表現者は光、作品は影。やっぱり先に光があって影が出来るとすれば、
そーいう順番かもも。 舞台でも絵画でも写真でも詩集でも、本質的に
同じ部分として、「受け手」って重要だよね。
受け手にとって「受け手」が重要なのだと思う。
作家側からしてみたら、作品が完成した時点で「作家と作品」の関係性は完結
してるんだと思う。僕は、だいぶ開き直ってきたけれど、ある意味では作家は
「受け手・観客」なぞ必要としていない。けど、その先で、作家の手を離れた
作品が受け手に出会って勝手に遊んでるのは素敵で、それは別の話だと思う。
もう作者は関係なくて、「作品と受け手」の楽しい関係に思える。
少し、さみしくて、とても、うれしい。
(作家は作者の立場を棄てて、一観客のフリをして混ざるごっこもできる。)
そういうことが、したいってばよ。
それから他に「あたしは、書かなければならない」と言ったひとが居て
いつか「べつに書かなくたって、いいだよねー。」って思えるまでは、
どうか書き続けたらいい。って思った。幸運を祈る。
☆すでに長文気味ですけれど、モノズキな方は、以下もどうぞ。
19日はSEBASTIAN Xのツアー名古屋公演を観に行った。@KDハポン。
セバスチャンXというバンドは、音楽の原始的な素晴らしさを現代に
体現している貴重な存在。だと考えていたので、ライブが良いに違いない!
って期待していったら、期待したほどではなかった。
その要因の大きな部分は観客にあると思えるくらい、おとなしい観客だった。
たとえば、ほんの5日前の同じハポンでは、SUIKAのHappy Funky GIGを前に
狂喜乱舞の観客が存在したのに、同じ名古屋、同じKDハポンで、SUIKAと
同じ ではないにしても、Happy Funkyな音を奏でるセバヌを前にして
ほとんど微動だにしない観客達であった。残念。ぼくは、ゆーらゆら、して
いたけど、声を挙げたりはしなかったから、うーん、なにぞヤジでも
飛ばしたら良かったかな。しーん、と聴いてなくていいんだよ!っていう
空気づくりに加担したかった。無念。
それでも「世界の果てまで連れてって!」「ワンダフルワールド」や
「ハムレット」「サファイアに告ぐ」とか、良かった。ふむ!
入場者全員に配布された「平成健全入門」は素晴らしかった。
この日、いちばん素敵だったのは、この冊子かも。
そして。対バンに、なぜだかMOROHA。初見。
見たかったから見れてうれしい。だった。
UKさんのアコギは素敵だった。MCアフロは熱かった。
choriくんより、wonderくんより、あつい。熱すぎて、観客が引くかも
しれないけど、強引に力技で心を掴みにいくようなスタイル。そんな中に
しれっと詩的なフレーズを忍ばせて、9の熱で押したあと、1のポエジーで
ぐっと惹きつける。ような効果も、発揮していたように感じた。
フロウは個性的で、曲中にも出てきたけどZAZENとかの影響がある感じ。
その辺がアングラ臭を放ちつつRockリスナーに届く可能性かもしれなくって
同時に、それって一般ウケしないでは?っていう心配も、ある。
音楽で成功する=ある程度はセールスを上げる、のを目指してるっぽいので
その道を、今のサウンドで駆け上れるとしたら偉業になると思う。
ポップさ、サラッと感、女の子ウケみたいな部門では神門くんのが良く思う。
だが、この泥臭さがMOROHA/MC AFROの魅力、だろう。来年、要注目!
EDITSにも寄って、Enya-Sangに影踏みフライヤ渡してきた。
とは、関係あるよで関係なく、やりがいあるオファーを頂きまして
また発表できるタイミングになったら言うけれどFeat.の誘い!
今年のトシキくんに続いて、来年も意外な花火を打ち上げるよっ!

1