カンボジアの首都プノンペンから北東350キロメートルにあるラタナキリ州で、19年前に行方不明になっていた少女が無事に保護された。
少女は現在27歳。言葉はほとんど話せず、与えられた衣服を脱いでしまうなど半分野生化した様子だという。
AP通信によると、この女性はロチョム・プニンさん。1988年、8歳のときに家畜の水牛の群れを追ったまま行方不明になった。
地元メディアなどによると、最近村で弁当箱から食べ物がなくなる被害が相次ぎ、村人が見張りを立てたところ、おなかをすかしたロチョムさんが裸で現れ、地面の米粒を拾って食べるなどした。
保護されたロチョムさんは空腹になると腹をたたいて知らせ、服を脱いでジャングルに帰る様なしぐさも見せたという。
父親が、腕に残った傷跡で、行方不明になった娘と確認した。
父親は娘の様子を「かがんで歩く姿勢がサルのように変わっており、骨と皮しかない。目はトラのように赤い」と話している。
【バンコク=岩田智雄記者】

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