スウェーデンのジャズ作品を聴いているとなんでこんなに落ち着きのある上品な音楽になるのかと思わされる。夜中に自分の家で、ふと音楽が聴きたくなる、そんな時彼らのアルバムの中から選んで流せばまず間違いない。
スウェーデンは王国で、人口900万、国民の3割は公務員、国土は日本の数倍あり、風光明媚、IT産業が発達し、家具を始めとしてデザイン文化も進んでいる。
一方「スウェーデンのヤツらがいつも手をポケットに入れているのは、彼らの指の長さが全部同じなのを隠したいからさ」と揶揄されるくらいに「平等」という観念が大切にされ、福祉を重要視した社会的仕組みが知られている。
自分がストックホルムのブロンマという駅前大通りで、ひとりで横断歩道を渡ろうとしたら、乗用車はもちろん大型の市営バスまで止まってくれる。何か申し訳ないような気になるのはなんでだろう。
スーパーに行くとバナナが山積みになっていて、可愛いお客のおねえさんが、プチッと一本だけち切って、それをレジに持っていく。
各地の住民文化センターみたいな所、(これがまた大きな美術館か、TV局スタジオのような広さ)でライブ演奏が安価で楽しめる。その前座バンドが地元の音楽学校の学生バンドだったりする。
そんなに背伸びせずに豊かな生活を仲良く楽しみましょう、という環境。だからこそ自然に音楽も上品でおしつけがましいところのない音楽になるような気がしてます。


0