ハーバード大学名誉教授でもあった経済学者のガルブレイズがその著書「ゆたかな社会」で物的な豊かさを求めていく社会からより精神的な豊かさを求めていく社会に移行してゆくと述べている。
先週のTV報道で博報堂のマーケティングの方は”ちょっと贅沢でワンランク上の商品”への嗜好が高くなっている市場を、「もっとから、ちゃんとへ」という言葉で表現していた。電子レンジの話であれば分かりやすい、というか的確な分析だと納得がいく。
これを音楽のマーケットに置き換えた時、何が「ちゃんとした」音楽なのだろう。
1.楽曲のオリジナリティ
2.演奏力のある演奏家によるすぐれた個性の発揮
3.機器に頼らない生の演奏を生かしたサウンド
4.グローバルに市場が受け入れる音楽性
5.これらの要素が精神的な豊かさを約束できるものであること
それにしてもエコカー補助金ぐらいしか経済対策を思い着かない経済政策。これもっと”精神的にゆたかな社会”をもたらす経済対策を打ち出せないものだろうか。競争から協調へという発想も大切だし、パンアジア構想もヒントになりそうだ。円高ならより上質の音楽を輸入できるチャンス、などなど考える今日このごろ。

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