俺が虹だった頃、圧倒的にアメリカ=USA=外国だった。その「アメリカ」のマーシャル・マクルーハンという人が「人間拡張の原理」とかいって、メディアを通じてひとりの人間にとっての、手や足がどんどん拡張していく、みたいな説を唱えて、大ベストセラーをかっ飛ばした。そして現在はというと、人間達が拡張し過ぎたために地球が彼らの手や足で一杯になり、その手足が腐りかけて、異臭を放っている。上から与えられた”全体主義者的個人”が教育を武器として振りかざし、制度という温床に育った”制度の腐れ花”がその巨大で醜い姿を誇示している。1年にタンカー2隻分となってしまったビニール袋製造のための原料オイル。ゴールデン・ウィークだからの交通渋滞。笑うしかないお笑い芸人の露出。声高に叫び続けるアナウンサー。ゴミ有害情報を排除するためのPCセキュリティ・ソフト。街にばら撒かれる無料雑誌。捨てられるだけの、使い捨てコンタクトの路上配布チラシ。”人間拡張”の結果はずばり人間が輩出するゴミの山だった。目を覆うムリ・ムダ・ムラ。TOO MUCH。「人間縮小の原理」が求められる。各個人が自分自身を見直す時代が到来している。ゴミでないワン・アンド・オンリーの音楽の供給が求められる。

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