ア・ハード・デイズ・ナイト"A Hard Day's Night"というのは半世紀前に創られたザ・ビートルスを主演にした映画です。当方も名古屋での講義で昨日学生さんと共に半世紀ぶりに見ました。
モノクロだったんですね。プロモーション・ビデオの走りだったんですね。音楽はすべて口パクだったんですね。音楽ビジネスの基本は原盤と楽曲(作詞・作曲)だと思うんですが、演奏していないときのアーティストをどう演出・プロデュースするかが、音楽ビジネスでは、はずせないことなんですね。
それにしても彼らのリヴァプール訛りとユーモア感覚はわかりにくい。またある種ショッキングで今、耳にしても新鮮です。
ビートルズの当時のイメージはシングル(EP)盤を次々とリリースし軒並みチャートのベスト・テンに送り込んでしまう、才能の塊のイメージがあります。その裏づけとして、パブリシストとしての才能も偉大ななものがあったんですね。それぞれの個性が、演奏していないときの言動が注目を集めさせることを可能にしたんですね。
音楽プロデューサー、ジョージ・マーチンが最初にメンバーに会った際、「何か気にいらないことはあるか?」と聞くと、ジョージ・ハリソンが「あんたのネクタイ」と言った。それで「こいつらには何かがある」と思ったらしい。一番目立たないはずのドラマーのリンゴ・スターがファン投票をすると一番人気があったというのも同様にアーティストのユーモアと個性は音楽ビジネスのひとつの基本要素であることを教えてくれます。
この映画の監督リチャード・レスターの言葉で言うとこの時代の申し子達にとっては
"No reason you can't do that"なのでした。
そして・・・・・・。(紙面の都合で割愛させていただきます。)

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