昨日、”命へのまなざし-感動の左手 右手マヒからの復帰-”というタイトルで
奇跡のピアニスト舘野泉さんの講演&演奏が札幌の天使大学で開催された。

これはこの大学で人間の命、生と死について学んでいるゼミナ−ルの学生が中心になって年に1回、この様な講演会を開催されているということである。
今年の春に舘野さんのドキュメンタリ−番組を見た学生達が是非舘野さんのお話と演奏を聴きたいということで実現したものだった。
「何故、左手だけで演奏をしようと思ったのか」とか「きっかけは?」など約40分ばかりその様な質疑応答が続いた。
舘野さんんは学生たちの質問に当時のことやリハビリ中の時のことなどとても分かりやすくお話をしてくださった。
舘野さんはご自分がこの様に復帰できたのは、奥様のマリアさんとご子息のヤンネさんのお陰だったと話された。
奥様のマリアさんはこの様な病気になっても健常だった頃と変わらず接してくれて
いつもユ−モアがあってとても明るかったと。それが一番自分にとって励ましだったとおっしゃられた。
またヤンネさんは当時アメリカに留学をされていて、フィンランドに戻ってきた時にイギリスの作曲家ブリッジの左手の為のピアノの楽譜を持ってきてくれ、その楽譜をピアノの上にそっと置いといてくれたということである。そしてある日、その楽譜を見つけて弾いてみたらその曲がとても素敵な曲だったということである。
その時、1本の指だけでも左手だけでも音楽は奏でることができると気づいたそうです。
入院生活の中で自分の話を聞いてくれて理解してくれたお医者様がいたことが一番嬉しかったとも語られた。
この日のプログラム
*バッハ シャコンヌ
*スクリャ−ビン ノクタ−ン
*ブリッジ 3つのインプロビゼ−ション
どの曲も素晴らしい演奏だった。
また最後にこの大学の学生たちのによる”ハレルヤ”の大合唱があり、澄んだ力強い歌声が会場内に響き渡った。
舘野さん、天使大学の皆様、ありがとうございました。

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