先日”サ−ミ”のことについて少し触れましたが、日本にはこのことに関しての情報はほとんどありません。
この度来札したサ−ミ博物館館長のタルモさんがとても貴重な資料を持ってきてくださいました。

かなり分厚い本ですが、サ−ミについての歴史、生活・文化など詳細に書かれています。
全て英文ですが写真もとても美しく素晴らしい本です。
下記のメモは先日のサッポロインタ−ナショナルナイトでのレクチャ−のレポ−トです。
サ−ミ民族について
*サ−ミはEUにおける唯一の原住民です。
*サ−ミはノルウェ−、スウェ−デン、フィンランド、ロシアの4カ国にまたがって住んでおり、その人口は約75,000人といわれている。
大多数の40,000人はノルウェ−に、25,000人はスウェ−デンに、ロシアには2,000人、フィンランドには8,500人住んでいます。
*サ−ミには5つの民族がある。
・ノ−ザンサ−ミ(最大人数)
・スコルトサ−ミ
・イナリサ−ミ
・ソダンキュラサ−ミ(ノルウェ−)
・南サ−ミ
*サ−ミ言語は10種類あるが、ノ−ザンサ−ミ語が約8割使用されている。
*トナカイの飼育、狩猟などはサ−ミの伝統的な職業ですが、この職業で生計をたてているのは10%にすぎません。

*サ−ミは民族によって衣装が違う。因みにタルモさん、ヨイク歌手のウッラさんはノ−ザンサ−ミです。
*サ−ミ音楽といえばヨイクですが、これは北部サ−ミヨイクが最も知られています。現在ではサ−ミロック、エスニックサ−ミ、ダンスミュ−ジックサ−ミ、ラップミュ−ジックサ−ミなどあります。
*2月6日はサ−ミの”建国記念日”です。これは今から100ほど前に決められたとの事です。

*現在サ−ミの新しい文化センタ−建設の計画中です。このセンタ−には原住民の映画センタ−、音楽センタ−、サ−ミの子供の文化センタ−、サ−ミ図書館、色々なイベントのための講堂などが盛り込まれているとのことです。
(左の写真は25年前、NHKの教育テレビで”ピアノとともに”という番組使用されたテキストの表紙です。多分、南サ−ミの方達が何かのフェスティバルの時に踊りを披露したものと思われます。因みにこの時のピアノの先生は”舘野泉さん”です)

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