歴史が刻まれた『モノ』は人の時間感覚をひととき新たな視座へ誘います。そこで催されるイベントには「場所と時間を分けて考えない音楽の力」を借りて、事物間の背後に連なる新たな回路にそった、未来の我々の共生感創出の可能性があります。あたかも脳の構造としてのホログラムモデルのように、場所と歴史情報のランダムアクセスが可能となる場がその空間にたち現れます。そこには本質的な意味でのオーガニックな時空感覚を呼び起こす『壊れやすい手がかり』が眠っています。
周知のようにイベントの質はアーティストの著名度やカリスマ性、技術的習熟度、表現の発想の奇抜さなどだけで左右されるものではありません。アーティストがステージ上でパフォーマンスし現れた「演じられたもの」。リラックスしながらも自らの総ての感覚器官の最高感度でその場を感じ採ろうとしている観客の皆さんの視線。ただの変哲もない空間が一時途方もない広がりを見せることをイメージして、直感力と厳密な計算でそのイベントを企画運営するスタッフ。そして、太鼓持ちでも皮肉でも村八分の片棒を担ぐでも無く、文化を育てようとする真摯な姿勢に基づいた率直な各種メディアによる批評。眠っていた空間が「今」にシンクロし共鳴を起こします。人間の脳の使われていなかった部分をnon-chemicalに励起させ、アルタードステイツ(変成意識)に導く「場」は、これら4つの異なった立場からの「思い」の協調で支えられ、相互の新たな関係性の回路の顕在化と共にその輪郭をはっきりとしたものにしてゆきます。これこそが古代から連綿と培われてきた伝統芸能や村祭りの伝えてきた「もの」と同質な、何もデジタル技術の専売特許ではない本質的な意味でのヴァーチャル・リアリティだと思います。
今まで公演したアーティストが、こぞってこの空間の醸し出す雰囲気を絶賛しています。歴史の港下田港のウォーターフロント、下田の商店街の入り口にランドマークの様に建ち、伊豆急下田駅から徒歩3分、下田の近代化の歴史とそれに関わった多くの人たちの思いが刻まれた風格のある伊豆石の館でLIVEをしませんか!!!!!!!!!。
残念ながら初回2月26日は地元高校生の参加はありませんが、南伊豆のトライバルかつ南国的気分を併せ持った地元の5人編成のバンド"IZU LIFE VIBRATION"に加え東京から吾妻愁流さん、名古屋から龍邦さんの二人の弾き語りファーク系シンガーが出演します。3月26日(日)、4月23日(日)、5月20日(日)、(2/16現在、6月以降も日にちを調整中)それぞれの出演希望者を募集しています。ブッキング及び詳細等は下記まで気軽にお問い合わせください。また当日数時間だけならスタッフとして協力できるという方や会場で簡単なドリンク類などの販売をしてくださる方からのご連絡もお待ちしています(タダでliveが見れるという特典?だけしかないのですが)。 さらに運営方法やシステムに関するご提案、ご意見から批判、苦情まで・・・E-mailやwebsiteを通じての匿名でもかまいません、知恵をお貸しいただけたら幸いです。
加えて、このプロジェクトの日以外にあの場所を利用したいという方や、希望的観測や類推ばかりの趣旨には同意できないので?!独自にイベントを開催したいと考えられている方にも私たちは協力を惜しみません。駐車場推進派の方からのご意見もお待ちしています。そこから二者択一でも妥協でも計算でもない、今はまだ私もはっきりと目に見えない新しい回路による、命題と反命題との結びつきによって生まれる第三の可能性の存在を信じ続けることが、その何物かの存在を自らの血肉を削ぎながらかいま見せてくれた先人達や音楽に対する礼節だと思っています。
・・・いつもそこから次のliveは始まっているのです!
(2006年2月16日、文責:S.Phuzywara)

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