プロ音響に限らず近頃の電気製品のスイッチには悩まされる。以前は機械的なスイッチがほとんどで、触ればon/offが判った。いわゆる押し込んでonとか、スライドさせて選ぶとかいうようなものだ。
動作状況を目で見て判断できない我々には、「ピッ」というビープ音がスイッチのモードの判断に役立つことがある。その中でも賢いビープ音とバカなビープ音がある。
ただただ押した時にピッというだけなのは、バカなビープ音だ。スイッチが押されたことで反応したということだけしか知らせていない。
スイッチonでピッ、offでピピッみたいに鳴るのが賢いビープ音だ。
今も搭載されている物があるかわからないが、オンキョーのコンポには賢いビープ音が採用されていた。例えば、カセットデッキで、ノリズリダクションが、off/ドルビーb/ドルビーcと切り替わるものでは、offでピピッと鳴るのでどのモードに入ったかビープ音だけで判断できた。
サンヨーのエアコンは、onでピピッ、offでピッと鳴る。これもありがたい。
でも、onで、ピッなのかピピッなのか統一された決まりはない。私の思うに3段階以上のトグルスイッチを想定するとoffでピピッの方が良い。
偽のバリアフリー。
音声で動作を知らせるようなものもいろいろ出てきたが、以外と意味なくしゃべるものばかりのようだ。目で表示を判断できない視覚障害者にも使えるものは以外と少ないようだ。一般の方に歓迎されているかというと、最初は物珍しさでおもしろがられても、後はうるさがられるようだ。
E&Cというユニバーサルデザインのプロジェクトがある。技術者や障害者が集まった研究グループで、すでに製品化されている物もある。
今後とも製品の設計にたずさわる全ての方々が全ての人に使える物作りを心がけてほしい。

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