男の子に混じってずっと頑張ってきていた6年生の女子選手が11月いっぱいで活動休止になった。
本人たちは、
「辞めます!」
といった表現をしていたが、あえて活動休止と言った表現をしたい。
辞めるのでなく、お休みする。
そう受け取りたい。
運動能力の高い子たちで、他のチームからも好評化をいただいていただけに非常に残念だ。(アルビの女性スタッフも高い評価をしていたのだが…)
こういった選手をつなぎとめておくことのできない自分自身の指導力のなさにも腹が立つが、それと同時にこれらの選手が伸び伸び活躍できる環境づくりができなかった力不足も重ね重ね残念というか申し訳ないというか…
昨日の新潟日報の連載の時代小説の上杉謙信のセリフを思い出す。
「兵馬に優れ、策で勝っても仕組みが違う」
織田信長を評価してのセリフである。
優れた兵士と、優れた戦術で戦に勝ったが、相手方には色々な役割をきちんと仕事としてこなすシステムがある。今回は勝てたがいつも勝てるとは限らない。優秀な兵士がかけたら簡単にやられてしまうかもしれない。そういった意味である。
サッカーの育成やチーム作りにも同じことが言えるであろう。
今年は良い選手がそろっているからいい成績を収めることができたが、来年は厳しい。
どこのチームでも当たり前にあることである。
でも、理想を言えば常にいい選手が生まれてくるシステムが必要。たまたま能力の高い選手がいたからといったことに頼ってはいけない。
ジュニアの指導者の方はおそらくみな気づいているであろう。けど、理想と現実のはざまで悩んでいらっしゃる方も多いはず。
高いレベルまで行ける可能性がある女子選手を預かりながらも、その選手が長く続けることのできる仕組みづくりができなかったことに悔いが残る。
ただ、自分では仕組みを作ることができなかったが、少し新しい動きもある。
娘がお世話になっているチームの指導をしてくれていた方が出産のためチーム運営を含めてできなくなることに伴い、長岡ビルボードの方で運営を含めて指導をしていただくことになった。
ビルボードだから安心ですとか、大丈夫ですとか、軽はずみな発言はしたくない。
余計な先入観なしであくまでも自分で判断してもらいたい。
お年頃の女の子だからサッカー以外の部分が嫌で活動休止するのであれば、サッカーそのものはまだ続けたいという気持ちが少しでもあれば選択肢の一つとして考えてみてはいかがであろう。
野球もそうだがまだまだ新潟県の場合、女子選手の中学生以上の受け皿が少ない。
様々な問題をクリアしていかないと難しいのであろうが、お手伝いできることは積極的にしたいと思う。
鮭の溯上があちこちで見ることができる季節である。
お嬢さんたちも、いったん海に出て、またサッカーの世界に帰ってくることを期待しているのだが…

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