フットサル大会も終わり、最初の練習。
「大会楽しかった?」
「はい!楽しかった!」
「よかった。けどいっぱい点取られたよね。何でかな?」
「マークしてなかったから」
「何でマークできなかった?」
「相手をよく見ていなかったから。」
「じゃあ、何見てた?」
「ボールだけ・・・」
「けどボールは見ないわけには行かないよね」
「ボールだけ見ていて相手を見ていなかった」
「じゃあ、それに気づいたから今度は大丈夫?」
「・・・」
「自信ない?」
「はい・・・」
「そう。ボールと相手と、味方と、色々できるだけ見る事も技術。それができないってことは、コーチにも責任がある。じゃあ、色々みる練習ちょっとしてみようか」
外5人対中1人のボール回し。2タッチ以下で取られずミスしないように。ボールは2個。
当然、取られないように相手を見なければならない。けど、ボール2個だからパスを出そうと思っている相手も見ないとボールが場合によって2個同時に行っちゃうかも。
別のボールをもらうつもりのときは当然もうひとつに気づかない事もある。
気づいていないやつに声をかける子が出てきた。
同じタイミングでボールの質も一緒、けど声をかけたほうはパスがつながりそうじゃないほうは受ける選手が気づかずにパスミスに。
声を出そうとか言わなくても必要だから気がついた。
遠いほうでボールが動いているときに、パスを出さずにボールを止めている子がいた。
パスカットを狙う選手が近くにいないならパスを出す必要は無い。
黙ってみているだけでも結構自分たちで大事な事に気づいていく。
肥料をあまりあげずに、水もあまりやらない事で葉っぱや茎の産毛が増えてきて自ら空気中の水分や栄養を取り入れようとする、その結果栄養価の高い美味しいトマトを作る事ができる、そんな農方があるらしい。
子どもたちの成長ももしかしたらそうかもしれないと思った。
育てるというより、よりたくましく育っていく場所を与える、そんな場所になりたいと思った。
うちのチームは大会に備えた練習はしない。
大会や試合で見つかった気づいたところをその後に練習で解決したい。
試合や大会は選手のためにある。常に自分に言い聞かせている。
そのためにももっといろんな練習方法の引き出しを増やさねば。
明日は出張だから考える時間はたくさんある。
とりあえず寝よう・・・

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